2022年10月20日

民事全判決をDB化へ 年間20万件、法務省検討会


以下は、共同通信(2022年10月14日)からの引用です。

「葉梨康弘法相は14日の閣議後記者会見で、民事訴訟の全判決のデータベース化に向け、方策を議論する有識者検討会を設置したと明らかにした。

年間約20万件に上る判決の分析を可能にすることで傾向を予測しやすくし、紛争の早期解決にも役立てる狙い。

法務省は、2025年度までに段階的に実施される民事裁判のIT化と併せて実現させる方針。

法務省によると、これまで裁判所から雑誌社や判例データベース会社に提供していた判決は全体の数%。

会社はそれぞれの基準で当事者の名前や住所を伏せるといった処理をし、弁護士や企業の法務担当などが利用していた。

新たな仕組みは、情報管理を担う機関に裁判所から全判決を提供し、人工知能(AI)で一括して匿名処理した上で、雑誌社などに提供することを検討する。

判決には当事者の特定につながる事項も記載されるため、プライバシーを守りつつ、データの活用のしやすさをどう確保するか、具体的な方策は検討会で議論する。」






民事訴訟の全判決とは凄い話ですが、情報管理を担う機関に提供した上で、雑誌社などに提供するということになると、無料で利用できるということにはならなそうですね。

いずれにしても、我々弁護士の立場からすると、一般的な判例の傾向は当然わかっている訳で、知りたいのは、具体的に自分の事件を担当している裁判官の傾向ですので、裁判官名は匿名処理しないで欲しいですね。

ずさんな判決も書きにくくなるでしょうし。

でも、そうなると、ゴリ押しの和解勧告が増えそうな気もしますが。

posted by 森越 壮史郎 at 18:14| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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