2019年05月28日

B型肝炎訴訟、異例の和解成立 カルテなし患者、医師証言で


以下は、共同通信(2019/5/17)からの引用です。

「集団予防接種によるウイルス感染を巡る全国B型肝炎訴訟で、カルテのない患者の遺族が国に損害賠償を求めた訴訟の和解が17日、大阪地裁(菊地浩明裁判長)で成立した。

弁護団によると、元主治医の証人尋問の証言で被害が認定された。

和解金は3600万円。

同種訴訟でカルテがなくても医師の証言を基にした和解成立は初のケースとみられ、弁護団は「カルテが残っていない被害者の救済に道を開く、意義ある和解だ」としている。

原告は1993年に肝がんで亡くなった男性患者=当時(45)=の妻と子2人で、2013年に提訴。

国側は、死亡診断書にB型肝炎の記載がないなどとして争っていた。」





この事例は、大阪弁護団によるものですが、北海道弁護団では、医師の証人尋問すらせずに、医師の陳述書などにより、カルテなしで和解が成立している事例があります↓
http://b-kan-sosho.jp/2017/09/15/%e3%82%ab%e3%83%ab%e3%83%86%e3%81%8c%e3%81%aa%e3%81%84%e4%ba%8b%e4%be%8b%ef%bc%88%e8%82%9d%e3%81%8c%e3%82%93%e3%81%ab%e3%82%88%e3%82%8b%e6%ad%bb%e4%ba%a1%e3%81%ae%e4%be%8b%ef%bc%89%e3%81%a7%e5%92%8c/

これらの事例は、被害者本人のB型肝炎ウィルスの持続感染の問題ですが、最近、東北弁護団では、母子感染否定の問題に関して、お母さんも年長きょうだいも全員亡くなっていて、血液検査データがまったく残っていない事例で、お母さんや年長きょうだいの死亡届や、唯一、残っていた年長きょうだい1人のカルテを根拠として、和解が成立したそうです。

我々弁護団以外の法律事務所に相談して断られ、諦めてしまった方がいなければ良いのですが。

B型肝炎訴訟に関するお問い合わせは、こちら↓までお願いします。

〒064-0801
札幌市中央区南1条西12丁目4 酒井ビル3F
全国B型肝炎訴訟北海道弁護団事務局
TEL 011-231-1941
FAX 011-231-1942
http://www.b-kan-sosho.jp/

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posted by 森越 壮史郎 at 12:48| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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