以下は、 神奈川新聞(2019/4/11)からの引用です。
「大量の懲戒請求を出されて業務を不当に妨害されたなどとして、神奈川県弁護士会の嶋崎量弁護士が、懲戒請求者計96人に損害賠償を求めた訴訟で、横浜地裁(石橋俊一裁判長)は11日、このうち6人に対する判決を言い渡し、請求の満額に当たる各33万円の支払いを命じた。
石橋裁判長は判決理由で、「懲戒請求は法律上の根拠を欠くものだ」と違法性を認定した上で、「請求を受けた弁護士は社会的な信用で大きな影響を受ける恐れがある」と指摘。
懲戒請求に反論するため事務的な負担と精神的な苦痛が嶋崎弁護士に生じたとして、6人に賠償を命じた。
判決によると、嶋崎弁護士は2017年9月下旬、大量に懲戒請求された別の弁護士に同情する意見を会員制交流サイト(SNS)上に投稿。
その後、懲戒請求が相次ぎ、最終的に約950件に上った。
嶋崎弁護士は18年11月以降、懲戒請求者らを相手取り段階的に提訴。
他の90人への判決も今後、順次言い渡される見込み。
「主張が全面的に認められ、適切に判断いただいた判決で喜ばしいものだ」と評価した。
以下は、 同じく、神奈川新聞(2019/4/12)からの引用です。
懲戒請求者を弁護士反訴、3億円請求 「差別扇動明らか」
「人種差別を扇動するブログの呼び掛けで大量の懲戒請求を受け、名誉や人格権を侵害されたとして、神奈川県弁護士会に所属する弁護士2人が11日までに、懲戒請求者712人に計約3億6700万円の損害賠償を求めて横浜地裁に提訴した。
提訴は3月15日付。
2人に対して懲戒請求者がすでに起こした訴訟への反訴となる。
反訴したのは、神原元弁護士と在日コリアンの女性弁護士。
1人当たり11万〜55万円の支払いを求めた。
両弁護士への懲戒請求に根拠はなく、女性弁護士に関しては「属性に着目した差別行為により人格権が侵害された」としている。
訴えによると、懲戒請求者らは2017年6月〜18年9月、インターネット上のブログ「余命三年時事日記」の呼び掛けに応じて、川崎市で計画されたヘイトデモの差し止めを求める仮処分を巡り虚偽の申告を行ったなどとして、同弁護士会に2人の懲戒請求を行った。
計約5千件の懲戒請求を受けた神原弁護士らは、請求者に慰謝料を求める通知書を送付。
裁判外での和解に応じなかった懲戒請求者は通知書送付は脅迫に当たるなどとし、計約7億2千万円を求める訴訟を昨年10月に起こした。
11日に会見した神原弁護士は「差別に反対する弁護士や在日の弁護士への不当な攻撃で差別扇動が目的なのは明らか。裁判の準備書面でも在日コリアンは殺されて当然という言葉がちりばめられており、裁判を利用した差別扇動そのもの。絶対に許されない」と話した。」
懲戒請求者が昨年10月に起こした訴訟のことは、初めて知りましたが、計約7億2千万円ですから、印紙代だけで242万円ですか。
一方、弁護士2人が懲戒請求者712人起こした反訴は、計約3億6700万円ですから、こちらの印紙代は122万円ですか。
さて、どうなるのでしょうか。
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