以下は、朝日新聞デジタル(2016年12月19日)からの引用です。
「銀行の消費者ローン貸付残高が急増している。5年間で1・5倍超となり、2015年には消費者金融などの残高を抜いた。多重債務問題で消費者金融の貸出額には制限がつけられたが、銀行は対象外。日本弁護士連合会は過剰な貸し付けへの規制を求め、金融庁は実態調査に乗り出した。
消費者ローンは無担保で使い道を限定せずに借りられる。消費者金融のシェアが高かったが、利用者が複数の業者から借金を重ねる多重債務の問題を受け、改正貸金業法が10年に完全施行された。上限金利は年29・2%から20%へ引き下げられ、年収の3分の1超の貸し出しは原則禁止だ。
このため消費者金融の貸し出しは減った。一方で、「カードローン」と呼ばれる銀行の消費者ローンは増えている。金利は年3〜15%ほどで、低金利競争の住宅ローンなどより高い収益が見込める。貸付残高は15年3月末に約4・6兆円と、消費者金融など(約4・5兆円)を抜いた。16年3月末は約5・1兆円と、約4・4兆円の消費者金融などとの差を広げている。
銀行の消費者ローンの顧客は消費者金融より年収が高めで、債務は過剰になりにくいとみられていた。しかし最近は問題点が表面化している。銀行は改正貸金業法の対象外で、「年収の3分の1まで」の制限がない。各社の競争もあり、過剰な貸し出しになりがちだと指摘されている。
日弁連の調査では、年収220万円の60代女性に500万円を貸した例や、無収入の50代男性に300万円を貸した例があった。日弁連は「改正貸金業法の趣旨に反する」として、金融庁に新たな法規制を求めた。同庁は「貸せるだけ貸すという姿勢は問題」(幹部)として銀行への聞き取り調査を開始。融資審査や広告に問題点がないかを調べて、新たに規制が必要かどうか検討する。
全国銀行協会の国部毅会長(三井住友銀行頭取)は15日の会見で「適切な業務運営がされているか、自ら点検を行っていく必要がある」と述べ、業界としても対応する考えを示した。」
やっぱり、こういうことに、なっているのですね↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/444910802.html
我々の貸金業改正のための運動は、何だったのでしょうか。
http://www.nichibenren.or.jp/activity/human/consumer/kinrihikisage.html
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