以下は、産経WEST(2016.8.3)からの引用です。
「車が盗難被害に遭ったように装って保険金をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた愛知県刈谷市の会社役員の男性(49)に、奈良地裁は3日、無罪(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。
男性は平成21年6〜9月、共犯に問われた親族の男=詐欺罪などで一審有罪、控訴=に車の売却先を手配させた上で盗難に遭ったと保険会社に虚偽申告し、保険金1100万円をだまし取ったとして15年5月に起訴された。
男は「男性から車の売却を依頼された」と供述したが、宇田美穂裁判官は判決理由で「男性は車がなくなった後、『車を盗んだのではないか』と男に問い詰めており、明らかに矛盾する」と判断。
「男の供述は変遷し、虚偽の可能性も否定できず、信用性に合理的な疑いを差し挟む余地がある」と結論付けた。
車がなくなる約3週間前に男性がオイル交換などをしたことも挙げ「売却予定があればこのようなメンテナンスの必要はなく、実際に被害に遭ったことを裏付ける」と指摘した。」
オイル交換は、おまけのようなもので、決め手になったとは、思えません。
共犯者と目されている親族の男の「男性から車の売却を依頼された」という供述が信用できない、なので詐欺罪が成立するには証拠不十分、ということだと思います。
でも、こういう報道があると、なぜか、メンテナンス等の直後に、盗難被害に遭うケースが、増えるかも知れませんね。
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