以下は、どうしんウェブ(2016年04月13日)からの引用です。
「日本司法支援センター札幌地方事務所(法テラス札幌)が2015年度に受けた無料法律相談は1万2372件(速報値)で、06年度の開設以来最も多かった。
1万件を超えたのは7年連続となり、法テラス札幌は「出張相談などを増やし、法律に関することで困っている人への支援を強化していく」としている。
法テラスは借金や離婚、相続など身近な法的問題に対応する。
相談内容は借金の減額などの「多重債務」が最多で、4434件だった。
次いで離婚やドメスティックバイオレンス(DV)といった「家事事件」4148件、金の貸し借りなどの「金銭事件」2059件と続いた。
経済的に余裕のない人が裁判を起こしたり、相手と示談交渉をしたりする際、弁護士や司法書士に支払う着手金などを立て替える「代理援助」も増加傾向にあるという。
15年度は過去最多の5023件(速報値)となり、立て替え額は約6億4千万円に上った。
法テラス札幌は14年度以降、弁護士がいない自治体の住民や高齢者を対象に、弁護士が自宅や病院まで出向く出張相談や、役場や福祉事務所を回る巡回相談に積極的に取り組んでいる。
15年度は2月末までに出張、巡回を合わせて計442件の相談に応じたという。
高齢化が進んでいるため、今後も財産の管理や相続に関するトラブルは増えるとみており、相談体制の充実を図る。
山崎博所長は「地域密着にこだわり、困った人が相談先として最初に頭に浮かべる存在になっていきたい」と話す。」
札幌弁護士会の法律相談センターも、全ての法律相談は無料ですし↓、高齢者・障害者への出張相談も行っているのですが↓
http://satsuben.or.jp/center/
http://satsuben.or.jp/center/by_content/detail05.html
法テラスができる前の財団法人法律扶助協会の時代には、法律扶助を利用して事件の依頼を受けるのは、1年に1件あるかないかという感じでしたが、最近では、それなりの件数になっています。
財団法人法律扶助協会の時代には、確かなかった相談援助という制度ができて、間口が広がったからでしょうか。
このような広報の結果でしょうか。
格差が広がり、援助のための所得要件を満たす人が、増えたからでしょうか。
何はともあれ、顧問先や過去の依頼者など、新たな事件を紹介してくれる人脈がない若い弁護士は、法テラスが市民に浸透すればする程、法テラス経由で事件を受任せざるを得ないことになりますが、法テラスの基準は、事件の種類にもよりますが、私選で受ける場合より、相当低額ですから、どんどん疲弊していくことになります。
得をするのは、誰でしょうか。
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