以下は、時事ドットコム(2016/03/10)からの引用です。
「電子機器製造大手のイビデン(岐阜県大垣市)の30代男性社員が自殺したのは上司のパワハラや長時間労働が原因として、遺族らが同社と上司に計約1億500万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が10日、岐阜地裁(唐木浩之裁判長)で開かれ、イビデンと上司は遺族側請求を全面的に受け入れ、訴訟は終結した。
男性社員をめぐっては昨年1月、大垣労働基準監督署が労災と認定していた。
訴状によると、男性社員は岐阜県内の事業所で設計などを担当していた2013年10月に自殺。
自殺前の6カ月間は月67〜140時間の超過勤務を強いられ、上司からは「何でできんのや」「バカヤロー」などと叱責されていた。」
私は労災に詳しい弁護士ではありませんが、労災と認定されていた以上、遺族らには、それなりの金銭的な給付がない訳がありません。
ですので、それに加えて、約1億500万円という金額は、結構大きな金額ですね。
遺族側としては、単に損害賠償請求を認めて欲しいというだけではなかったのかも知れませんが、イビデン側が請求を認諾してしまった以上、争いはないことになるので、訴訟は終了です。
それが嫌なのであれば、認諾できない位の金額の損害賠償請求をすべきということにはなりますが↓、労災手続の中で、詳細に事実認定がされているであろう本件では、私もそのようなことはしないと思います。
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/315699724.html
当然、訴訟前の示談交渉もあったのでしょうから、遺族側の代理人弁護士としては、まさかこの金額を認諾されるとは、思っていなかったのかも知れませんが。
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