以下は、デイリースポーツ(2016年2月4日)からの引用です。
「元プロ野球選手の清原和博容疑者が覚せい剤所持容疑で警視庁に逮捕された。
所持と使用について認める供述をしているが、入手ルートについては調べに対し、「しゃべるつもりはない」と明かそうとしていない。
このまま入手ルートについて供述しなければ量刑にどう影響するのか。
日本テレビ「行列のできる法律相談所」に出演する北村晴男弁護士に聞くと「マイナスながら実刑の可能性は低い」との見解を示した。
警視庁は入手先に暴力団が関わっている可能性があるとみて調べを進めているが、清原容疑者は「入手先についてはしゃべるつもりはない」と供述している。
これについて北村弁護士は「入手ルートについて話さなければマイナスの情状になることは間違いない。しかし、だからと言って実刑になるかと言うと、ハードルは高い」と述べた。
その理由として北村弁護士は「初犯であり、社会的ダメージも受けた」と述べ、また、現状では直接的に傷害事件などにつながっているわけでもないことを指摘した。
その上で「今後は病院などの施設で薬物を抜くことになるだろう。治療に一生懸命取り組む、二度とやらないということがとても大切。薬物事犯においてはその人間が薬物に二度と手を出さないことが一番大事。裁判所は更生するチャンスを与えるだろう」との見通しを示した。
北村弁護士はまた、「執行猶予となった場合においても、『もう一度やったら実刑だ』という心理的圧迫がある。だから頑張って薬物を体から抜く。昔のやくざのように、刑務所に入ったからといって箔が付くわけでもないのだから」と薬物を抜くためのモチベーションとして一度は執行猶予にするべきとの見方を示した。
今後は保釈もあり得る。
その条件として北村弁護士は「一番いいのは入手ルートについてしゃべること。しかし、そこまでいかずとも証拠隠滅、逃亡の恐れがないとなれば保釈されるだろう」と述べた。
警視庁は清原容疑者の自宅から注射器などを押収、尿の提出もさせていることから証拠の隠しようはなく、保釈金さえ積めばいずれ保釈されるとみられる。」
行列ができてもできなくても、刑事事件に詳しくても詳しくなくても、一般市民の感覚に合っていても合っていなくても、初犯で、覚せい剤の自己使用と若干量の自己使用目的所持で、実刑になると考える弁護士は、いないと思います。
入手先を明かさなくても、過去に100回使用していても、社会復帰後の指導監督を誓う情状証人がいなくても、同じことだと思います。
しかしながら、弁護人としては、本人に対して、「執行猶予を確実にするために」ということで、関係者との関係を断ち切る決意を示すために入手先を明らかにすることも、心配して指導監督を誓う身内がいることを示すために情状証人として親御さんを証言台に立たせることも、勧めるべきなのではないでしょうか。
そうすれば、関係者との関係を断ち切ることができると思いますし、親御さんに悲しい思いをさせたことは忘れないと思いますし。
保釈についても同様で、仕事がある訳でも、守るべき妻子がいる訳でもないのですから、本人に、簡単に出られると思われるよりかは、「反省の態度を示し、執行猶予を確実にするために」ということで、判決言渡までは、勾留されていた方が良いのではないでしょうか。
出てきたところで、マスコミに囲まれて、大差ないと思いますし。
まあ、飽くまで、本人次第ですが。
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