以下は、時事ドットコム(2016/01/18)からの引用です。
「「日本中が有罪と信じているこの事件で、どうして裁判所だけが無罪を言い渡せるのか」。
1981年のロス疑惑銃撃事件に関連した殴打事件で、殺人未遂罪に問われた三浦和義元社長(自殺)の控訴審を担当した元裁判官が、当時の裁判長(故人)の評議における発言を公表した。
元裁判官は、木谷明弁護士(78)。
昨年8月に発売された法律専門誌「判例時報」に記載した。
裁判所法は、裁判官は評議の秘密を守らなければならないとしている。
裁判員とは異なり違反しても罰則はないが、評議の内容が公表されるのは極めて異例だ。
木谷弁護士は取材に「マスコミによる捜査機関からの一方的な情報に基づく犯人視報道の問題と、それに裁判所までが汚染されてはならないということを伝えたかった」と意図を説明した。
三浦元社長の弁護人を務めた弘中惇一郎弁護士は「事実だとすれば、証拠と法が定めた手続きに従って事実認定をするべき裁判官としてあってはならない発言だ」と話した。
殴打事件で、東京地裁は87年、三浦元社長に懲役6年を言い渡し、元社長側が控訴。
東京高裁での控訴審で、木谷弁護士は3人の裁判官のうち裁判長に次いで経験が豊富な右陪席裁判官を務めた。
木谷弁護士によると、裁判長の発言は、殴打事件を実行した三浦元社長の知人女性に対する証人尋問の実施について議論する評議であった。
尋問は弁護側が請求していたが、結局認めなかったという。
高裁は94年、控訴を棄却し、最高裁も上告を棄却して有罪が確定。
一方、銃撃事件では三浦元社長の無罪が確定している。」
判例時報は定期購入していますが、目次を見た限りでは、全然、わかりませんでした。
改めて、良く読んでみると、確かに、平成27年8月21日号(bQ261)の19頁に、「氷見国家賠償等請求事件判決について」の注(23)として、「私は、ロス疑惑事件の「殴打事件」に高裁の陪席判事として関与したことがあるが、当時の裁判長が「日本中が有罪と信じているこの事件で、どうして裁判所だけが無罪を言い渡せるのか。」と真顔で言われたのを忘れることができない。私には信じられないことであるが、こういう考えの裁判官がやはりいることは否定できないように思われる。」と記載されていますね。
こちらの事件↓とは異なり、懲戒問題には発展しないのでしょうか。
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/419942254.html
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