以下は、朝日新聞デジタル(2016年1月13日)からの引用です。
「銀行や信用金庫が融資した先が、後になって暴力団などの反社会的勢力だと分かった場合、焦げ付いた分は信用保証協会が保証するのか。
金融機関が協会に計約1億8千万円の支払いを求めた4件の訴訟の上告審判決で、最高裁第三小法廷(大谷剛彦裁判長)は12日、「保証は原則として有効」とし、金融機関が事前に十分に調査した場合は協会が肩代わりするべきだとする初めての統一判断を示した。
協会側は「反社会的勢力と知らずに金融機関と結んだ契約は無効だ」、金融機関側は「調査で判明しなかったなら、保証は有効だ」とそれぞれ主張。
高裁により判断が分かれていた。
この日の判決は、4件とも「融資先が暴力団なら保証しないとは契約に書かれていない」と指摘。
姫路信用金庫が兵庫県信用保証協会に支払いを求めた1件では信金側の請求を認めた。
一方、みずほ銀行などが東京信用保証協会に起こした3件の訴訟では金融機関が調査義務を果たしたかを調べるため、審理を高裁に差し戻した。」
このブログで紹介した事件等の続報でしょうね↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/377226044.html
早速、裁判所のホームページに掲載されていましたが↓、錯誤無効というちょっと無理筋な主張は否定するが、信用保証に関する基本契約の付随義務として、金融機関には調査義務があり、その義務違反が免責事由に該当するというごくごく当然の主張は認める、ということのようです。
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=85594
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=85595
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=85596
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=85597
4件ありますが、上から3つの事件では、原審の信用保証協会側の錯誤無効の主張を全面的に認めた判決を破棄し、免責の抗弁等につき、更に審理を尽くさせるため、差戻し。
最後の事件では、原審の信用保証協会側の錯誤無効の主張を認めるものの、信義則により無効の範囲を2分の1に制限した判決を破棄し、最高裁自ら、保証債務の履行を全面的に認める判決。
この違いは、信用保証協会側が、信用保証に関する基本契約の付随義務としての金融機関の調査義務違反による免責の抗弁を、主張していたか否かによるものです(弁論主義)。
免責の抗弁を主張していなかった最後の事件は、姫路信用金庫が兵庫県信用保証協会に支払いを求めた事件ということになるのでしょうが、最高裁が破棄自判した以上、今更、免責の抗弁を主張することはできない訳ですが…。
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