以下は、YOMIURI ONLINE(2015年09月30日)からの引用です。
「民事訴訟の判決文を偽造したとして、大阪地検特捜部は29日、大阪弁護士会所属の弁護士・白井裕之容疑者(59)を有印公文書偽造・同行使容疑で逮捕した。
特捜部は認否を明らかにしていない。
発表によると、白井容疑者は、大阪府内の建設会社から依頼された損害賠償請求訴訟を起こさず放置し、この発覚を免れるため、2014年9〜10月、大阪市北区の事務所で、パソコンなどを使い、大阪地裁の裁判官名で「660万円支払え」とする判決文1通を偽造し、同社に渡した疑い。
白井容疑者は同社に「提訴した」とうそを報告しており、別の訴訟の真正な判決文につづられていた書記官名義の書面をコピーし、偽造した判決文に添付して真正と装っていたという。
白井容疑者は、05〜10年に訴訟5件の報酬を受け取ったのに提訴しなかったなどとして、同社から約1900万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こされている。
同社は訴状で、依頼した訴訟の進み具合を尋ねた際、白井容疑者が大阪地裁や大阪地裁堺支部、大阪高裁の判決文や決定文などを示したとしている。
大阪地裁と大阪高裁は今年6月、容疑者不詳で告発。
特捜部が7月、白井容疑者の事務所などを捜索した。
白井容疑者は逮捕前の取材に、判決文と決定文計3通の偽造を認めていた。」
以前の報道では名前が出ていませんでしたが、この事件↓の続報でしょうね。
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/420770550.html
嘘も方便とも言いますが、嘘が嘘を生むとも言いますし、嘘は泥棒の始まりとも言います。
「提訴していない」と本当のことを言ったら、着手金の返還や顧問契約の解消を求められ、せっかくの金の卵を生むニワトリを失うからということでしょうか。
であれば、勝訴できるかどうかはともかく、提訴すれば良いようなものですが、専門的な立場からは、およそ勝訴の見込みのない事件で、恥ずかしくて提訴できなかった、ということでしょうか。
それとも、単に、提訴して訴訟を進めるのが面倒臭かったから、ということでしょうか。
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