以下は、47NEWS(2014/07/28)からの引用です。
「不妊治療を行っている長野県の「諏訪マタニティークリニック」(根津八紘院長)で1996年から2013年に、79組の夫婦で妻が夫の実父(妻の義父)から精子提供を受けて体外受精により計118人の赤ちゃんが誕生したことが27日分かった。
妻が義父から精子提供を受けた夫婦は110組あった。
匿名の第三者からの提供精子による非配偶者間人工授精(AID)は60年以上前から行われているが、匿名が前提。
近親者から精子の提供を受ける不妊治療には「家族関係が複雑になる」などの指摘があり、議論を呼びそうだ。
東京都内で開かれる日本受精着床学会で根津院長が31日に発表する。」
この報告書が、必ずしも妥当だとは思いませんが、厚生労働省の厚生科学審議会生殖補助医療部会が平成15年4月28日にまとめた「精子・卵子・胚の提供等による生殖補助医療制度の整備に関する報告書」↓によると、提供者は原則匿名、匿名提供者がいない場合には例外的に兄弟姉妹等となっています。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/04/s0428-5a.html
しかし、現実には、必ずしもそのような運用は行われていないようですね。
結婚までした相手のDNAと、自分のDNAを、できるだけ兼ね備えた子供が欲しいと思うのは、心情的にも、DNA本来の姿としても、当然のことでしょうね。
と思ったら、以下は、毎日新聞(2014年07月31日)からの引用です。
義父精子不妊治療:根津院長…子どもへの告知は夫婦の問題
「妻が夫の実父(義父)から精子提供を受ける不妊治療で17年間に118人が誕生した長野県の「諏訪マタニティークリニック」の根津八紘院長が31日、東京都内で記者会見した。
生まれた子どもへの出自の告知に積極的な夫婦はほとんどいないことを明らかにした上で、「必要な時には必ず告知するように話はしているが、基本的に夫婦が決める問題」と述べた。
近親者からの精子提供による不妊治療には「家族関係が複雑になる」という指摘があるが、根津院長によるとこれまで家族関係に問題が生じた例はないという。
義父からの提供による体外受精では、受精卵の移植1回あたりの妊娠率が約38%で、
匿名の第三者からの提供による非配偶者間人工授精(AID)の約5%(日本産科婦人科学会)より高いという。
根津院長は「今までAIDのみに頼ってきたが、2〜3回実施して妊娠しなければ、非配偶者間体外受精という選択肢を示してもいいのでは」と話した。」
相手のDNAをできるだけ兼ね備えられるだけでなく、妊娠率も格段に高いということであれば、そうしたくなるのは、ますます当然でしょうね。
ネット上では見つけられませんでしたが、兄弟から精子提供を受けたケースもあるそうで、そうなってくると、両親を同じくするDNAな訳で、戸籍上の父親との親子鑑定をしたら、99.9%親子という結果になるのでしょうかね。
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