以下は、Bloomberg (2014年4月7日)からの引用です。
「武田薬品工業が売り上げへの影響を避けるため糖尿病治療薬「アクトス」に関連するがんリスクを隠していたとして、米国の男性が同社を相手取って起こしていた訴訟で、ルイジアナ州ラファイエットの連邦地裁の陪審は7日、武田に60億ドル(約6200億円)の懲罰的損害賠償金の支払い義務があると認定した。
アクトスをめぐり米連邦裁判所で判断が下ったのはこれが初めて。
陪審は150万ドルの補償的賠償金についても認定した。
同陪審は武田のパートナーである米イーライ・リリーに対しても、30億ドルの懲罰的賠償金支払いを認定した。
提訴したのは元アクトス利用者でニューヨーク在住のテレンス・アレンさん。
アクトスの投与が原因でがんになったと主張している。
アレンさんの弁護士、マーク・ラニア氏はこの日の最終弁論で、アクトスとぼうこうがんの関連性を示す研究結果について、武田が7年以上も具体的な警告を提供するのを怠ったことは偶然や過失ではないと述べた。
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武田はアレンさんのぼうこうがんはアクトスが原因ではなく、この薬のリスクが年々明らかになるのにつれて、それについて適切に警告したと反論した。
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アクトスをめぐってはカリフォルニア州とメリーランド州の州裁判所の陪審が昨年、武田に総額820万ドルの損害賠償支払い義務があると認定したが、両裁判所の判事はいずれも評決を無効とした。
また、ラスベガスの州裁判所の陪審は今年、武田がアクトスのリスクを消費者に適切に警告していなかったとする原告の主張を退けた。」
補償的賠償金だけでも150万ドル、日本円で約1億5000万円と、結構な金額ですが、懲罰的損害賠償金が、60億ドルと30億ドルで合計90億ドル、日本円で約9300億円だそうです。
懲罰的損害賠償とは、「加害者の行為が強い非難に値すると認められる場合に、裁判所または陪審の裁量により、加害者に制裁を加えて将来の同様の行為を抑止する目的で、実際の損害の補填としての賠償に加えて、上乗せして支払うことを命じられる賠償のことをいう。」とされており、特にアメリカにおいて発展している制度です。
我が国においては、懲罰的損害賠償は認められておらず、個人的には、それが良いとも思っていませんが、それにしても、約1兆円って、一体全体、どういうことなのでしょうか。
陪審制というのも、民事・刑事を問わず、このような、外国の企業や、人種が絡む訴訟では、いかがなものかと思います。
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