先日、久しぶりに、離婚調停事件の依頼を受けて、依頼者と一緒に家庭裁判所に行って来ました。
というのも、私自身の感覚としては、「調停は相手方と直接言い争う訳ではないし、納得できなければ受け入れなければ良いのだから、特別なケースを除き、わざわざお金を払ってまで、弁護士に依頼をする必要もないのではないか。」と思っていたからです↓
http://morikoshi-law.com/rikon.html
ところが、その方は、夫からいわれなき離婚調停を申し立てられた妻だったのですが、第1回目の調停期日に自分1人で行ったものの、調停委員が夫側の言い分ばかりを押し付け、自分の言い分は全然聞き入れられず、困り果てている様子でした。
初めに離婚の意思の有無を問われて、「離婚自体はやむを得ない」というような発言をしたことから、「それであれば」ということで、そういう流れになってしまったのだと思いますが、「別に明らかな離婚原因がある訳ではないので、納得できなければ離婚に応じなければ良いだけの話ですし、こちらは体調を壊して働けず、相手方は働いているのですから、婚姻費用の分担を求れば良いだけの話ですよ。」とアドバイスしたところ、既に何人かの弁護士に相談したことがあるのに、初めて言われたとのことでした。
結局、「やはり自分1人ではとても無理なので、代理人となって欲しい」とのことだったので、受任することになりました。
そして、第2回目の調停期日に行ったところ、確かにひどい。
先日の裁判官のように暴言こそ吐きませんでしたが↓、2人の調停委員のうちの1人は、私が挨拶をしても知らんぷり、こちら側の発言に対しては「えーっ」、夫側の事情を説明するもう1人の調停委員の発言に対しては「うん」「うん」。
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/387253852.html
裁判所のホームページには、「調停委員は、当事者の言い分や気持ちを十分に聴いて調停を進めていきます」と書いてあるのですがね↓
http://www.courts.go.jp/saiban/zinbutu/tyoteiin/
依頼者ご本人によると、自分1人だった第1回期日は、もっと酷かったとのこと。
認識を改めなければならないと思いました。
その後、何度かの調停期日を経て、夫から、それなりの金銭的給付の申出があり、依頼者自身も、夫には、さほど支払能力がないことは重々承知だったため、次回期日には、調停が成立する予定です。
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