以下は、YOMIURI ONLINE(2014年2月6日)からの引用です。
「東京海上日動火災保険が最大12万件の自動車保険金の一部未払いを契約者に通知していなかった問題で、同社は6日、読売新聞の取材に対し、支払いの判断材料とする契約者記録について「すでに大部分が消去されたとみられる」と回答した。
未払いがあったのは2002年4月から03年6月の契約分。
同社は、この記録を基に作成した未払い者リストの半数以上を消去したとも説明。
同社は「未払いを確認できたら支払う」としているが、それを証明するデータを自ら消去していたことになる。
同社関係者によると、この契約者記録は「進捗しんちょく状況記録票」。
契約内容や事故日、事故後の対応、保険金の支払い状況などを同社担当者が詳細に入力し、データベースで管理している。
同記録の保存期限について、同社は「契約満期日(契約更新日)などの半年後から9年間」と説明。
契約者が別の事故を起こして新たに対応した場合などは、その後も残るが、すでに保存期限を過ぎた記録も多く、大部分が自動的に消去されたとみられるという。
日本損害保険協会(東京)によると、契約者記録の保存期限について業界で統一した基準はなく、各社ごとに異なるという。
同社はリストの消去について、「保存期限の設定は支店ごとに任せており、失われた地域については、期限が過ぎたため、自動的に消えてしまったと考えられる」と説明している。」
どこかの消費者金融業者と同じような言い訳ですが、わざわざ作成した未払い者リストの半数以上を消去したというのは、更に悪質ですね。
過払金返還請求事件が多かった当時、とある業者が、「保存期間を経過した取引履歴は、1年に1度消去している」などとおっしゃるので、「消去されたら過払金返還請求権の立証が困難になる」ということで、裁判官や書記官と一緒に会社にお邪魔して、証拠保全をしたことがあります。
その後、その業者の対応が、非常に良くなったことは、言うまでもありません。
このブログの筆者のホームページはこちら