以下は、YOMIURI ONLINE(2013年10月3日)からの引用です。
「国有地の架空取引を持ちかけて約2億円をだまし取ったとして、警視庁は3日、元日本弁護士連合会常務理事の弁護士、本田洋司容疑者(80)(千葉県市川市)ら男6人を詐欺容疑で逮捕した。
男らは数年前から、全国の国有地や日本郵政の保有する土地を「入札を経ずに取得できる」とうたって架空の土地売買を繰り返していたとみられ、同庁では50億円超の余罪があるとみて調べる。
捜査関係者などによると、男らは2011年〜12年頃、積水化学工業の関連会社で住宅販売会社「セキスイハイム東海」(浜松市中区)に対し、静岡県内の財務省管轄の国有地2か所について、独立行政法人「年金・健康保険福祉施設整理機構」(RFO)が土地を売りたがっているなどと偽り、仲介手数料や土地の購入代金として同社から計約2億円をだまし取った疑い。」
単に逮捕されたというだけで、認否がわかりませんので、何とも言えないところですが、業務とは全く関係のない詐欺事件、しかも50億円超ですか。
本当のことだとしても、年齢から言っても、主犯格ということではなく、元日本弁護士連合会常務理事の弁護士という肩書を、利用されたということなのではないかと思います。
本件は、弁護士大増員とは余り関係のない特異な事件だと思いますが、弁護士大増員により、大ベテランの弁護士の不祥事ばかりが目に付きますね。
最近の若い弁護士も大変だとは思いますが、経済的に楽ではないことを前提として人生設計をしているので、何とかやりくりできているのだと思います。
ところが、ベテラン弁護士の場合、長い間、ある意味、弁護士であれば誰でもソコソコ食べられる状況だったのが(だからこそ、弁護士が増えても何とかなるんじゃないかと、安易に司法改革に賛成してしまったのでしょう)、ここ数年で激変したので、急激な舵取りができないのだと思います。
自分の小遣いは自分が使わなければ済むだけの話ですが、事務所の家賃や人件費は勿論、家族の生活費を減らすというのも、そう簡単な話ではありませんので。
ということは…。
札幌弁護士会所属弁護士森越壮史郎法律事務所ホームページ