以下は、YOMIURI ONLINE(2013年8月19日)からの引用です。
「未成年の子がいる離婚した夫婦のうち、別居した親子の面会方法や、養育費の分担について離婚時に決めていたのは全体の半数強にとどまったことが分かった。
法務省が、改正民法が施行された2012年4月から1年間の結果をまとめた。
改正民法766条は、面会方法や養育費の分担を離婚時に決めるよう求めているが、浸透していない現状が浮き彫りになった。
専門家からは国や自治体の支援態勢が不十分だとの指摘が出ている。
日本では夫婦の合意があれば離婚できる「協議離婚」が全体の9割を占めるとされている。
調停などによる離婚と異なり、協議離婚では細かな条件を定めないことが多く、別居した親が子どもに会えなかったり、養育費の負担を巡ってトラブルになったりしている。
民法改正は子どもの権利を守る観点から行われたが、取り決めがなくても離婚届は受理される。
法務省は改正法の施行にあわせて、離婚届の書式を一部変更し、未成年の子どもがいる場合は面会や交流と養育費の分担について、「取り決めをしている」「まだ決めていない」のいずれかをチェックしてもらうようにした。
法務省の調査によると、昨年4月からの1年間で、未成年の子がいる夫婦の離婚届の提出は13万1254件あったが、面会や交流の方法を決めたのは7万2770件(55%)、養育費の分担を取り決め済みだったのは7万3002件(56%)だった。」
離婚という修羅場ですし、養育費を負担する能力がない人もいるでしょうし、それをあてにするつもりもないという人もいるでしょうし、事の良し悪しは別として、離婚するほど嫌いになった相手の子供の顔など見たくないという人もいるでしょうし、相手に子供を会わせたくないという人もいるでしょうから、50%強という数字が、低いのかどうかは、何とも言えないところです。
ただ、せっかく養育費の取り決めをしても、子供の顔すらも見なければ、養育費を支払い続ける気持ちが薄れてしまうのも当然のことだと思いますので、養育費の取り決めと、面接交渉の取り決めとは、セットで行うべきだと思います。
両親が離婚すること自体は、仕方がないにしても、離婚しても、2人の子供であること、子供の両親であることには、変わりはありません。
親権にしても、面会交渉にしても、養育費にしても、子供のためのものという視点が大切で、勝ち負けということではないと思います↓
http://morikoshi-law.com/faq5-5.html
http://morikoshi-law.com/faq5-6.html
http://morikoshi-law.com/faq5-7.html
なお、面会交流に関しては、以下のような最高裁の決定があります↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/354489308.html
札幌弁護士会所属弁護士森越壮史郎法律事務所ホームページ