以下は、日経Web刊(2013/4/9)からの引用です。
「成年後見人に選任された弁護士が「預かり金」を横領するなどの事件が相次いでいることを受け、日本弁護士連合会が弁護士に預かり金の厳格な管理を求める規定の新設を検討していることが9日までに、分かった。
不祥事の再発防止策を徹底することで、弁護士への信頼を回復する。
日弁連によると、規定は(1)弁護士の口座とは別に依頼者の預かり金口座を開設して管理し、帳簿に記録する(2)管理に疑いを持たれた弁護士の口座を弁護士会が調査できる権限を持つ――など。
各地の弁護士会から意見を聞き、5月に開かれる日弁連の定時総会で「預かり金の取扱いに関する規程」の新設を提案する。
違反した弁護士は弁護士会の懲戒対象になりうる。
日弁連は昨年10月以降、成年後見制度に絡む詐欺、横領事件などで「信頼を著しく損ない、誠に遺憾」とのコメントを6回発表した。
事件に関わった弁護士は、1800万円の詐欺容疑で逮捕された元九州弁護士会連合会理事長ら。
弁護士が自分の銀行口座に、管理する預かり金を入金し、着服するケースなどが問題となっていた。」
札幌弁護士会には、「業務上の預り金の取り扱いに会する会規」というのがあり、私自身は、当然のこととして行っていましたが、日弁連には、同様の規定がなかったのですね。
ただ、成年後見人は、本人名義の通帳と印鑑をそのまま保管していたりするので、いくら預り金口座の管理を厳格にしたところで、成年後見絡みの不祥事の防止には、つながりません↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/354929014.html
弁護士会全体の雰囲気としては、成年後見支援信託の導入には、反発が強いようです↓
http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/opinion/year/2011/110327_4.html
http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/opinion/year/2011/111018_3.html
しかしながら、日常的な支払をするのに必要十分な金銭は預貯金等として後見人が管理するのですから、さほど弊害はないのではないでしょうか↓
http://www.courts.go.jp/vcms_lf/210034.pdf
やはり、資産がなくなってしまっては、元も子もないと思うのですが↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/300224096.html
札幌弁護士会所属弁護士森越壮史郎法律事務所ホームページ