以下は、朝日新聞デジタル(2013年3月12日)からの引用です。
「検察官を罷免(ひめん)すべきかを国会議員や学識経験者らが審査する「検察官適格審査会」は12日、郵便不正事件の捜査に関わった国井弘樹・元大阪地検検事(38)=現・法務総合研究所教官=について、「検察官として不適格とはいえない」と議決した。
罷免されないことが決まった。
国井検事は、郵便不正事件の捜査主任だった前田恒彦・元検事(45)=懲戒免職、証拠隠滅罪で有罪確定=から証拠品のフロッピーディスクのデータ改ざんを告白されながら、上司に報告せず放置したなどとして、減給、戒告の2度の処分を受けていた。
国井検事のほかに、郵便不正事件で市民から審査の申し立てがあった現職検事4人については同日、審査にかけないことを決めた。
審査会は法相の請求や市民からの申し出を受けて、検事を審査することができる。
国井検事については2010年12月に審査開始が決定されていた。」
検察官適格審査会については↓
http://www.moj.go.jp/shingi1/shinsakai_tekikakushinsa.html
審査委員の御歴々がお忙しいのはわかりますが、審査開始決定がされたのが平成22年12月27日、その後、2年3か月余りもかけて、今回の平成25年3月12日を含めて5回の審査会を経て、ようやく決議というのは、余りに遅すぎるのではないでしょうか。
今回の決議は、「検察官として不適格とはいえない」というものですから、結果的には実害はなかったということになるのでしょうが、「検察官として不適格」ということだと、不適格な検察官が、何年も放置されることになってしまいます。
当の本人は、とっくに、受刑して、出所しています。
ということで、以下は、47NEWS(2012/05/15)からの引用です。
大阪地検の前田元検事が満期出所 公判で法曹界復帰否定
大阪地検特捜部の証拠改ざん事件で証拠隠滅罪に問われ、懲役1年6月が確定した前田恒彦元検事(44)が15日午前、服役先の静岡刑務所(静岡市葵区)を満期で出所した。
今後10年経過すれば、弁護士になる資格を得るが、公判では法曹界に戻る意思を否定し、出所後は「使ってくれるところがあればどこでも」と述べた。
前田元検事は、2009年7月、厚生労働省文書偽造事件で、フロッピーディスクに記録された文書の最終更新日時を検察側が描く事件の構図に沿うよう書き換えた。
起訴した村木厚子元局長(56)については、公判の被告人質問で「申し訳ない気持ちでいっぱい」と謝罪した。」
札幌弁護士会所属弁護士森越壮史郎法律事務所ホームページ