2013年02月27日

「花形」法学部、今は昔 大学は魅力アピールに必死


以下は、日経電子版(2013/2/25)からの引用です。

「国公立大2次試験の前期日程が25日始まり、受験シーズンがヤマ場を迎える中、かつて「就職でつぶしが利く」として文系の花形だった法学部の人気低迷が続いている。

就職でより有利とされる理工系や資格系の学部に人気が移り、法科大学院(ロースクール)の不振や官僚批判も響く。

各大学は法学部に再び目を向けてもらおうと工夫を凝らしている。

「高校生は法学部のことを想像以上に知らない」。

明治学院大(東京・港)の渡辺充法学部長(55)は危機感をあらわにする。

進路のイメージが法曹界に偏り、金融や行政分野でも法律が重要と大学に入ってから知るケースが多いという。

明治学院大法科大学院は入学者の減少を受け、2013年度以降の学生募集を停止した。

自前で法曹人材を育てられなくなり「文系の中心という王様気分」(渡辺学部長)の転換を迫られた。

昨年初めて学部独自のパンフレットを作製。

金融機関などの就職にも強いことをアピールした。

高校やオープンキャンパスで配布し、学科ごとのパンフレットも作製中だ。

今年の志願者数は昨年より増えたが、渡辺学部長は「何もしなければじり貧。法学と社会の関係を高校生に訴えていく」と話す。

明治大(東京・千代田)でも、大学のルーツであり花形だった法学部の一般入試の志願者数は04年から13年にかけて約3千人減った。

そこで打ち出したのが「グローバル人材の養成」だ。

希望する学生を英ケンブリッジ大に1カ月間留学させる事業を10年に開始。

13年からは外国人学生を2週間招いて日本の法制度を学んでもらうプログラムに、日本人学生も参加させる。

小室輝久准教授(44)は「(花形学部の)イメージにあぐらをかいてはいられない。世界で仕事ができる学生を育てたい」と話す。

地方国立大も懸命だ。

香川大(高松市)は13年度から行政、実業界、法律家などと連携した授業を計画。

地元自治体や金融機関などから職員を派遣してもらい、弁護士や司法書士らと共に実務と理論の関わりを講義してもらう。

同校の肥塚肇雄法学部長(52)は「理論だけでなく、実務も学ぶことでキャリア意識を高めたい。それが高校生へのアピールにもなる」と意気込む。

国公立大2次試験前期日程の志願者数は26万7930人で昨年並み。

倍率も3.4倍で同じだった。

大手予備校の河合塾は「センター試験の平均点が低迷し、出願自体を取りやめた受験生が多かった」と分析する。

東京都文京区の東京大には午前8時ごろから受験生が続々と姿を見せた。

川崎市の男子高校生(18)は「緊張のせいか昨夜は眠れなかった。試験中に眠気が襲ってこないか心配」と不安げな表情。

化学者を目指している京都市の男子予備校生(19)は「実験設備が日本で一番整っているので東大を志望した。今年こそは合格しないと」と気合を入れていた。」




考えてみれば当然のことですが、法科大学院離れの影響は、法学部離れにまで及んでいるのですね。

我々の時代は、司法試験を目指すかどうかは別として、どこの大学でも、文系の中では、法学部が一番人気があり、競争倍率も、合格点も、一番高かったように思います。

本当に、司法の危機だと思います。

札幌弁護士会所属弁護士森越壮史郎法律事務所ホームページ
posted by 森越 壮史郎 at 12:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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