以下は、MSN産経ニュース(2013.1.31)からの引用です。
「大津市で平成23年10月、市立中学2年の男子生徒=当時(13)=が飛び降り自殺した問題で、自殺の原因解明に向けて市が設置した外部有識者による第三者調査委員会が31日、報告書を越直美市長に提出した。
同級生による男子生徒への行為を「いじめ」と認定し、「いじめが自死(自殺)につながる直接的要因になった」などと結論づけ、いじめと自殺の因果関係を認める内容。
一方、市教委が家庭環境も要因となった可能性があると指摘した点については、「自死の要因と認められなかった」と否定した。
報告書でいじめと認定した同級生の行為は、体育大会で口、顔、手足にガムテープを巻き付けられた▽何度もズボンを脱がされた▽勉強部屋を荒らされ、財布を隠された−など。
これらについて、「心理的、物理的攻撃だったと認められる」と指摘した。
昨年末に滋賀県警が男子生徒への暴力行為で立件した同級生3人のうち、1人については、「行為の頻度が少なく、程度が重篤とまでは認められない」としていじめとは認定しなかった。
男子生徒の自殺が全国的に注目を集めるきっかけになった学校や市教委の「隠蔽体質」。
男子生徒の自殺後に学校が行った全校調査をまとめた資料では、いじめていたと受け取れる記述があるにもかかわらず公表していなかった。
また、同級生の暴力行為がたびたび報告されていたのもかかわらず、学校側は「自殺前はいじめは認識していなかった」と繰り返し強調していた。
男子生徒の自殺をめぐっては、男子生徒の両親が、大津市や同級生らを相手取り、約7720万円の損害賠償を求めて大津地裁に提訴している。
市側は昨年11月の口頭弁論で、今後の市側の出方について、「第三者委の結果を踏まえる」と説明しており、自殺といじめの因果関係を事実上認めた今回の報告書が裁判に大きな影響を与えそうだ。」
昨年11月の口頭弁論のことは知りませんでしたが、提訴時の報道は↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/280716238.html
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/280987347.html
外部有識者による第三者調査委員会が出した結論ですから、当然、裁判に大きな影響を与えるでしょうが、損害額だけでなく、各自の負担割合など、難しい要素が多いですし、両親としても、和解でうやむやに終わらせたくはないでしょうから、判決まで進むのではないかと思います。
札幌弁護士会所属弁護士森越壮史郎法律事務所ホームページ