以下は、MSN産経ニュース(2013.1.28)からの引用です。
「平成7年の国松孝次警察庁長官(当時)銃撃事件の時効成立に伴い、警視庁が「オウム真理教信者による組織的テロ」とする内容の捜査結果を公表したことで名誉を傷付けられたとして、教団主流派「アレフ」が東京都などに損害賠償を求めた訴訟で、都側は28日、100万円の支払いと謝罪文の交付を命じた1審東京地裁判決を不服として東京高裁に控訴した。
警視庁は時効成立を受けた22年3月の会見で「事件はオウムの信者グループが組織的・計画的に敢行したテロ」とする捜査結果を公表。
1審は名誉毀(き)損(そん)の成立を認めた上で、不起訴の容疑者を犯人と断定、公表した点について「無罪推定の原則に反するばかりでなく、刑事司法制度の基本原則を根底からゆるがす」と厳しく批判していた。」
1審判決に関する報道は↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/313903654.html
「公表内容が真実かどうかについては、都側が主張をしておらず、判決は判断を示さなかった。」とのことで、週刊現代に掲載された島田伸助の記事に関する講談社の裁判↓と同様に、都というか警視庁としては、捜査の内容を明らかにしたくないので、1審で主張立証しなかったのでしょうから、控訴しても、恐らく、主張立証はしないのでしょうね。
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/archives/20121214-1.html
ということになると、控訴審においても、都側の主張は、アレフ≠オウムだけということになりそうですが、アレフも「無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律」の適用を受けていますし↓、充分かどうかは別として、オウム事件の被害者に対する被害弁償等を行っていますし↓報道機関も、我々一般市民も、アレフ≒オウムと認識してしていることからして、無理があるのではないでしょうか。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%A1%E5%B7%AE%E5%88%A5%E5%A4%A7%E9%87%8F%E6%AE%BA%E4%BA%BA%E8%A1%8C%E7%82%BA%E3%82%92%E8%A1%8C%E3%81%A3%E3%81%9F%E5%9B%A3%E4%BD%93%E3%81%AE%E8%A6%8F%E5%88%B6%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E6%B3%95%E5%BE%8B
http://info.aleph.to/
それにしても、別に島田伸助やアレフの肩を持つ訳ではありませんが、企業舎弟と書いたり、銃撃事件の犯人だと公表したりして、その後、何の根拠を示さなくても、100万円の慰謝料で済むというのは、いかがなものでしょうか。
札幌弁護士会所属弁護士森越壮史郎法律事務所ホームページ