以下は、朝日新聞デジタル(2012年9月14日)からの引用です。
「消費者金融「武富士」の事業を買収したJトラストは、武富士ブランドのテレビコマーシャルを2年ぶりに再開する方針を明らかにした。
業界最大手から経営破綻(はたん)まで「転落」した負のイメージを、新しいCMで一新したいという。
Jトラストの藤澤信義社長が朝日新聞のインタビューに応じ、「知名度を生かしつつ、利用者に『また借りられますよ』ということを伝えたい」と、CM再開のねらいを話した。
放送局の審査を通れば、10月にも放映を始める。
旧武富士のCMは、音楽に合わせて踊る「武富士ダンサーズ」が話題を集めたが、会社更生法を適用した2010年9月以降は放映を中止し、債権者向けの「お知らせ」だけを流していた。
イメージ一新のため、再開するCMではダンサーズの起用は見送るという。
旧武富士では、過去の取引で利用者が払いすぎた「過払い利息」の返還が続いており、業界を取り巻く環境は依然厳しい。
Jトラストは今後、消費者向けの貸し出しが一定規模に膨らんだ時点で債権を地方銀行などに売り、自らはそのローンの保証をする事業を経営の柱にする。
武富士ブランドで貸し出しを増やし、14年3月期の保証残高を現在の約4倍の1千億円に引き上げたい考えだ。」
武富士の破たんを契機に、全国の弁護士会が、次々と、借金を整理するための和解に際して、支払が滞っていた期間の遅延損害金や、分割弁済する場合の将来利息をつけない「多重債務者に対する任意整理を処理するための全国統一基準」を遵守するよう求める意見・表明を出しました↓
http://senben.org/archives/3776
http://www.tochiben.com/topics/topics.php?id=237
http://www.niigata-bengo.or.jp/about/statement/index.php?id=100
http://www.osakaben.or.jp/web/03_speak/iken/iken110308.pdf
http://www.chiba-ben.or.jp/%E4%BB%BB%E6%84%8F%E6%95%B4%E7%90%86%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E7%B5%B1%E4%B8%80%E5%9F%BA%E6%BA%96%E9%81%B5%E5%AE%88%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E6%84%8F%E8%A6%8B%E6%9B%B8
http://www.gunben.or.jp/20111025takefuziikensyo.pdf#search='任意整理%20弁護士会%20意見書'
http://www.satsuben.or.jp/info/statement/2012/04.html
http://www.hyogoben.or.jp/topics/iken/pdf/110929wakai.pdf#search='任意整理%20弁護士会%20意見書'
Jトラストはどうなのでしょうか。
業界を取り巻く環境は依然厳しいかも知れませんが、Jトラストは、旧武富士の過払金返還義務を含めて、事業を引き継いだ訳ではありませんので、Jトラスト自身は、全然、厳しくない筈なのですが。
初めから、返せなくなった時のことを考えて、お金を借りる人はいないかも知れませんが、テレビCMなどのイメージよりは、いざという時に、話がわかる債権者・保証会社なのか、そうでないのかの方が重要です。
札幌弁護士会所属弁護士森越壮史郎法律事務所ホームページ