以下は、毎日jp(2012年08月09日)
「警察庁は9日、ストーカーなどの被害者への対応を巡る警察批判が相次いでいることを受け、被害届を原則として「即時受理する」方針を決め、全国の警察本部に通達を出し、徹底を指示した。
直接のきっかけとなったのは、昨年12月に長崎県西海市で女性2人が殺害されたストーカー事件。
千葉県警が被害届の受理を先送りし、その間に2人が殺害され、警察の対応に批判が高まった。
危機感を抱いた同庁は4月、「警察改革の精神の徹底等に向けた総合的な施策検討委員会」(委員長・金高雅仁官房長)を設置。
00年に掲げた「国民のための警察の確立」の再徹底に向けた施策を検討していた。
同委員会のまとめた施策は、被害届について「明白な虚偽または著しく合理性を欠く」ケースを除き「即時受理を徹底する」と明記。
受理しなかった場合、上司への報告を義務付けた。
更に「事件化できるだろうかといった視点だけで判断し、受理を渋る傾向がある」(警察庁幹部)として、警察署などの相談対応の窓口を捜査部門から分離するとしている。
一方、同日発表された今年上半期(1〜6月)の統計では、全国で免職や減給などの懲戒処分を受けた警察職員の数が205人にのぼった。
同委員会は対策として、各都道府県警と警察庁が不祥事の背景や原因を詳細に分析し、全国の警察官に周知する仕組みも盛り込んだ。」
被害届は、飽くまで被害があったことを届け出るだけのことですから、即時受理するのは当然のことで、これを今更徹底するよう指示しなければならないこと自体、おかしなことです。
被害届を受理しておいて、いつまでも何もしないということはないのでしょうが、被害届を即時受理しても、受理後に旅行に行っているようでは、何の意味もないので、今後は、被害届受理後の動向に注意が必要ですね。
札幌弁護士会所属弁護士森越壮史郎法律事務所ホームページ