以下は、毎日jp(2012年07月27日)からの引用です。
「経済的に困窮している司法修習生が国から借りた生活資金の返還を猶予される裁判所法改正案が27日、参院本会議で賛成多数で可決、成立した。
裁判官、検察官、弁護士になるための研修を1年間受ける司法修習の生活資金については、昨年11月、全修習生が国から月額約20万円の給与を受ける「給費制」から、希望者が月額18万〜28万円の貸し付けを受けられる「貸与制」に移行した。
貸与を受けた司法修習生は5年間の返済猶予期間後、10年間で返済を完了する必要があるが、今回の改正で、困窮者は猶予期間をさらに最長5年延長できるようになる。
付帯決議では、法曹養成制度全体の見直しについて、新たな検討機関で1年間議論するという内容が盛り込まれた。
アルバイトが禁じられた司法修習生への支援の在り方が、改めて議論される可能性もある。
若手弁護士らのグループ「ビギナーズ・ネット」は「貸与制で修習生が借金の不安にさいなまれている。給費制の復活を求める」などと訴えた。」
5年の返済猶予期間を、更に最長5年延長して、10年間の返済猶予ですか。
年月が経てば経つほど、家族が増えるでしょうし、子育てや教育に費用がかかることでしょう。
裁判官や検察官は、昇給が保証されていますが、弁護士になって5年経っても返済できない人が、10年経てば返済できるようになるとは思えないですが。
それにしても、「ビギナーズ・ネット」という名称は、いかがなものでしょうか。
我々弁護士は、弁護士1年目であろうと、ベテランであろうと、等しく、プロフェッショナル=専門家として、活動することが求められています。
ビギナー=初心者・初級者という名称には、大きな違和感を感じますし、自らを貶めているように思います。
札幌弁護士会所属弁護士森越壮史郎法律事務所ホームページ