以下は、毎日jp(2012年07月04日)からの引用です。
「神戸学院大(神戸市西区)が、法科大学院の学生募集を停止する方針を固め、学生に説明したことが関係者への取材で分かった。
入学者が減少し、回復の見込みがないと判断したという。
近く文部科学省に届ける見通しで、停止されれば全国の法科大学院で4校目となる。
法科大学院の大半で定員割れが生じており、淘汰(とうた)の流れが加速しそうだ。
同大学院(定員35人)の入学者は3年連続で1桁となり、今春はわずか2人で、定員に占める割合は全国最低だった。
昨年の司法試験合格者も1人(合格率2・6%)と低迷していた。
関係者によると、同大学は新規募集の停止後も、在学生に対する講義や支援は続けるという。
法科大学院は受験技術偏重と批判があった司法試験改革の一環として、修了者の7〜8割の合格を掲げて04年にスタートした。
しかし、合格率は年々下がり、昨年の司法試験では23・5%と過去最低を記録。
合格率の低い大学院を中心に定員割れが相次ぎ、今年度は募集した73校のうち、86%に当たる63校で定員を下回った。
昨年度には姫路独協大(兵庫県姫路市)が初めて新規募集を停止。
大宮法科大学院大(さいたま市)と明治学院大(東京都港区)も来年度からの停止を発表した。
文科省は入試の競争倍率や合格率が低迷する大学院の補助金を削減する方針を決めている。」
また、以下は、同じく毎日jp(2012年07月06日)からの引用です。
<駿河台大学>法科大学院の募集停止へ
「駿河台大学(埼玉県飯能市)は6日、来年度から法科大学院(東京都千代田区)の学生募集を停止し、在籍する学生の卒業などを待って廃止すると発表した。
入学志願者が急減し、改善の見込みがないためとしている。
法科大学院は、昨年度に姫路独協大(兵庫県姫路市)と大宮法科大学院大(さいたま市)、今年度に明治学院大(東京都港区)と神戸学院大(神戸市)が募集停止を発表。
駿河台大で5校目となる。
同大によると、04年度に990人(定員60人)だった入学志願者が12年度には41人(同48人)に激減。入学したのは5人だった。06年から11年度までの司法試験の合格者数は38人だった。」
全法科大学院73校のうち86%が定員割れ、約半分の35校は定員充足率が50%未満ですので↓、更に廃校は続くものと思われます。
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/275256414.html
自然淘汰は仕方のないことかも知れませんが、巻き込まれる生徒さん達が可哀想ですし、せっかく法科大学院に入学しても、廃校になるかも知れないというのでは、ますます司法試験離れが加速するのではないでしょうか。
最後の砦である司法の基盤がどんどん衰退して行くことは、由々しき事態です。
統合・合併とか、移籍などという方策は、不可能なのでしょうか。
札幌弁護士会所属弁護士森越壮史郎法律事務所ホームページ