以下は、毎日jp(2012年3月14日)からの引用です。
「任期満了に伴う日本弁護士連合会の会長選は14日、再投票の結果、現職の宇都宮健児氏(65)=東京弁護士会=と新人の元日弁連事務総長、山岸憲司氏(64)=同=の双方が再び当選条件を満たさず、4月27日に史上初の再選挙を行う異例の事態になった。
当選するには、得票数で1位になったうえで、全ての地方弁護士会(52会)の3分の1以上(18会以上)で勝利する必要がある。
2月の1回目の投票では立候補者4人全員が条件を満たさず、1位の山岸氏と2位の宇都宮氏の決選投票になっていた。
今回の再投票の仮集計では、山岸氏が8558票を獲得して宇都宮氏の7486票を上回ったが、14会しか制することができなかった。
山岸氏は東京や大阪など都市部の弁護士会で勝利したものの、地方を中心に37会で敗れ、静岡では同数だった。
投票率は50.83%。
28日に公示される再選挙では、改めて立候補手続きからやり直すため、両氏以外の立候補も可能になる。
新会長が決まらない異例の事態について、14日夜に記者会見した選管担当者は「(選挙の仕組みが)良いのかどうか議論しなければならない」と話した。
宇都宮氏は前回(10年)の会長選で、史上初の再投票の末に当選した。
任期(2年)は今月末までだが、新会長が決まるまで「代行者」として会長職にとどまる。」
日弁連のホームページに、昨日の仮集計結果が掲載されています↓
http://www.nichibenren.or.jp/news/year/2012/120314.html
得票数で1位になるだけでなく、全ての地方弁護士会(52会)の3分の1以上(18会以上)で勝利する必要があることになっているのは、弁護士が集中している東京・大阪(仮集計表によると、3万1874名中1万8826名と3分の2近くを占めています)の意向だけで決められるのではなく、地方の声も反映する必要があるとの配慮からですが、東京・大阪は山岸候補、地方は宇都宮候補と、見事に結果が分かれました。
代行者の下では、やはり諸々の政策を推し進めることはできないでしょうし、何よりも、今回の再投票の投票率が50.8%と、先日の62.3%を大幅に下回っているのが気になります。
誰が会長になったところで同じこと、弁護士会に何かを求めても仕方がない、という諦めムード、しらけムードを感じます。
札幌弁護士会所属弁護士森越壮史郎法律事務所ホームページ