2018年06月27日

不合格の49人を追加合格 司法試験予備試験の出題ミス


以下は、朝日新聞デジタル(2018年6月18日)からの引用です。

「司法試験予備試験に出題ミスがあった問題で法務省は18日、ミスのあった問題を選んだ受験者を全員正解扱いにすると発表した。

この結果、14日の合格発表時点で不合格だった49人が追加合格となり、合格者数は2661人となった。

試験は5月20日に実施され、42問から20問を選んで答える一般教養科目の1問に正解がない問題があった。

予備試験に合格すれば、法科大学院を修了しなくても、司法試験の受験資格を得られる。

今年は1万1136人が受験した。」





今は、短答式試験の正解だとか、論文式試験の出題趣旨だとか、口述試験の問題のテーマだとかが公表されるようになったので、こういうことが、起きるのですね↓
http://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji07_00229.html

我々の時代は、全てがブラックボックスで、確か、短答式試験については、問題を持ち帰ることすらできず、予備校が、問題を暗記するためのアルバイト君に受験させて、問題を把握していたと思いますし、論文試験も、総合と各科目毎のA〜Gまでの7段階の評価がわかるだけで、出題趣旨なんてものは一切公表されず、要するところ、自分で正解を導き出せる能力を身につけた人が合格する、という感じでした。

その様な状況の中で、受験生は、みんな暗中模索になる訳ですが、予備校の弊害というのは、予備校は、合格者を含めたA評価の人の再現答案をかき集めて、それらを全部詰め込んだ最大公約数的な答案を作成して、「これが合格答案だ」というので、それを真に受けた受験生は、それを丸暗記して、論文式試験に臨むことになります。

ですので、問題の意図にマッチしない自分の知識を、ただただ吐き出すような答案になりがちですし、不合格となると、自分の知識が足りなかったんだということで、それを補うため、更に知識の幅を広げようと、司法試験委員の書いた論文などに手をだして、丸暗記しようとして、ますます泥沼にはまる訳です。

本当は、最大公約数的な答案ではなく、最小公倍数的な答案で充分、自分がわからない論点は、大多数の人にもわからない筈と割り切って、法律と常識に照らして、自分の頭で考えて、結論とその理由がそれなりに書ければ、それで良いのだと思いますし、その前提となる法律の枠組みという幹となる部分を、しっかりと理解することの方が、大切なのではないかと思います。

司法試験に合格して、司法修習生になってから、修習生同士で、真面目な話をすることもありましたが、知識偏重だと感じる人もいる一方、若くして合格した人ほど、そうではないように感じました。

昔も今も、求められていることは、変わらないのではないかと思います。

ただ、「長年の受験生活を経て、司法試験に合格した人の方が、徳を積んでいるので、実務家として良くできる」というような話を聞くこともありますし、実務家にとって、知識が多いことが、マイナスになるということは、一切ないと思います。

結局、予備校の弊害というのは、予備校の受験指導を真に受けて、不幸にして、迷路から出られなくなって、司法試験に合格できずに、法曹になることを諦めてしまった方々にとっての弊害、でしかないように思います。

勿論、それ自体も、国家的損失ではあるのでしょうが、だからと言って、法科大学院制度にすれば、全て解決という訳ではないと思いますし、勿論、一定の能力に達していなくても、合格することを認めるという訳には行かないと思います。

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2018年06月25日

長崎地裁 労働審判を口止め 裁判官ら、雇い止め男性に


以下は、毎日新聞(2018年6月17日)からの引用です。

「長崎県諫早市の男性(57)が不当に雇い止めされたとして長崎地裁に申し立てた労働審判で、裁判官などで構成する労働審判委員会が2月、会社に解決金を支払わせる一方で、解決内容を「口外しない」よう男性と会社に約束させる審判を出していたことが分かった。

口外禁止の条件を拒否していた男性は「会社の不当性が認められたのに口外できないのは、憲法の表現や良心の自由に反する」などとして、国家賠償を求め長崎地裁に近く提訴する。

男性の代理人によると、男性は審判が出る直前、同委から口外禁止を条件に話し合いによる解決(調停)を促されたが拒否していた。

調停の際に労使が合意して口外禁止条項が盛り込まれることはあるが、労働者が拒否したにもかかわらず、口外禁止が盛り込まれた労働審判が言い渡されるのは異例という。

男性は2016年4月から諫早市のバス会社営業所で有期雇用の運転手として働いていたが、会社に待遇改善などを訴える要望書を同僚とともに作成したところ、昨年3月で雇い止めになった。

男性は11月、社員としての地位確認や損害賠償など約270万円の支払いを求め労働審判を申し立てた。

代理人によると、今年1月の第1回審理で、労働審判官を務める武田瑞佳(みか)裁判官から「男性の言い分には理由があると思っている」と言われ、会社が解決金230万円を支払う調停を提案された。

その後、2月8日の2回目の審理で「会社は、内容が従業員に伝わるともめるので困ると考えている」として、口外禁止を調停の条件にすると伝えられた。

男性は「支援してくれた元同僚に報告したい」と条件を拒否。

武田裁判官から「口外禁止をそこまで重く考えないでほしい」「裁判に移行すると時間も労力もかかる」などと説得されても拒み続けた。

武田裁判官は口外禁止を盛り込み、会社に230万円を支払わせる労働審判を言い渡し、確定した。

代理人の中川拓弁護士は「労働者の主張がほぼ認められる形で労働審判が出たのに、それを従業員や社会に伝えることができなければ、会社による不当な行為を抑止できなくなる」と指摘。

長崎地裁は取材に「労働審判は非公開なので何も答えられない」と答えた。





当事者から異議の申立てがあれば、労働審判はその効力を失い、訴訟に移行することになっていますので、労働審判が確定したのは、会社側だけでなく、男性側も、異議を申し立てなかったからなのですが↓
http://www.courts.go.jp/saiban/syurui_minzi/minzi_02_03/

それでもって、国賠請求なのですか。

さて、どうなるのでしょうか。

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2018年06月22日

弁護士の通訳支出、処分不服


以下は、朝日新聞デジタル(2018年6月14日)からの引用です。

「在日外国人の刑事弁護をするため、通訳を派遣する団体に報酬を払ったら、東京弁護士会から懲戒処分(業務停止1年6カ月)を受けた。

これを不服として、杉山博亮弁護士が13日、日本弁護士連合会に審査を申し立てた。

「在日外国人の増加で司法通訳のニーズは高まっている。効果的な弁護に必要な業務委託で、処分は極めて不当だ」と訴えた。

杉山弁護士が2015年に「日本司法通訳士連合会」(東京都港区)と通訳派遣などの契約を結び、少なくとも5回、報酬を払ったことが、報酬分配を禁じた弁護士の職務規程に反すると判断されたという。

司法通訳士の連合会は09年に任意団体として活動を始め、10年に一般社団法人になった。

約140人の通訳が活動しているという。」





まだ自由と正義に掲載されておらず、詳細がわからないので、何とも言えませんが、本当に、通訳人を派遣する団体に、通訳の対価としての報酬を支払っただけなのに、業務停止1年6月だとしたら、私も不服ですね。

国選事件でも、通訳人の費用は、他の報酬と一緒に、国選弁護人の口座に振り込まれ、通訳人には、国選弁護人から、直接、支払うことになっていますが、どのような違いがあるのでしょうか↓
http://www.houterasu.or.jp/cont/100767987.pdf#search=%27%E5%9B%BD%E9%81%B8+%E5%88%91%E4%BA%8B+%E5%BC%81%E8%AD%B7+%E9%80%9A%E8%A8%B3%27

ただ、この方、これまでに何度か、懲戒処分を受けているようですが、それとこれとは、関係ないですよね。

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