2017年06月30日

裁判官、判決文での旧姓使用OKに 民間に拡大期待も


以下は、朝日新聞デジタル(2017年6月28日)からの引用です。

「全国の裁判官が9月から結婚前の旧姓で裁判をできることになった。

最高裁は28日、判決文などの裁判文書で、裁判官の旧姓使用を認めると発表した。

一昨年の大法廷判決は「旧姓使用が広がっており、不利益を軽減できる」ことを理由に「夫婦同姓」を合憲としたが、最高裁自らは裁判での旧姓使用を認めていなかった。

市民団体は、民間企業にも影響を与えると歓迎する。

最高裁は今後、旧姓を使用する裁判官の名簿などを整備し、混乱を防ぐ。

最高裁は今回の変更の理由を、「社会情勢の変化などを踏まえて認めることとした」と説明している。

夫婦同姓を合憲とした一昨年の大法廷判決では、旧労働省出身の桜井龍子氏ら女性判事3人が連名で「夫婦同姓は違憲」と反対意見を述べた。

桜井氏は官僚時代、旧姓を通称として使ったが、判事時代は異動の通知書などでしか旧姓使用を認めない最高裁の慣例に従い、戸籍名を使わざるをえなかった。

今年4月の参院法務委員会では、糸数慶子議員(沖縄の風)が最高裁の運用が「女性の活躍推進に逆行している」と指摘。

最高裁の堀田真哉人事局長は「(裁判文書は)作成者の権限を明確にする意味から、旧姓使用の対象としていない」と答弁したが、初めて「今後、検討してまいりたい」と述べた。

夫婦別姓を求めるNPO法人「mネット・民法改正情報ネットワーク」の坂本洋子理事長は、最高裁の方針転換について「『旧姓は信用に足るもの』という強いメッセージになる」と評価。

「今後は旧姓使用や夫婦別姓が裁判になった際の裁判官の考え方も変化するのでは」と話し、戸籍名に限られている確定申告などの行政手続きや、民間企業での旧姓使用に与える影響に期待する。

弁護士は、旧姓を弁護士会に登録していれば、訴状や判決文などにも旧姓を記せる。

検察官は、起訴状に書く氏名には戸籍名しか認められないという。」





一昨年12月の大法廷判決については↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/431526134.html

女性判事だけが反対意見を述べたかのような記載は、正確性に欠けると思います。

物凄く固いイメージの裁判所が、旧姓使用を認めるとは、正直、驚きましたが、「夫婦同氏制は、婚姻前の氏を通称として使用することまで許さないというものではなく、近時、婚姻前の氏を通称として使用することが社会的に広まっているところ、上記の不利益は、このような氏の通称使用が広まることにより一定程度は緩和され得るものである。」と判示するからには、裁判所も変わらなきゃ、ですね。

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2017年06月26日

舛添・前都知事の不起訴「相当」 政治資金問題、検察審査会


以下は、47NEWS(2017/6/23)からの引用です。

「前東京都知事の舛添要一氏を巡る政治資金問題で、東京第4検察審査会は23日までに、政治資金規正法違反容疑などの告発を不起訴とした東京地検特捜部の処分を「相当」と議決した。

21日付。

舛添氏は、資金管理団体の政治資金収支報告書に、家族の宿泊費など私的な支出を政治活動に使ったように記入していたことが問題となり、市民団体「政治資金オンブズマン」(大阪)が昨年5月に告発した。

特捜部は今年3月、一部を虚偽と認定した上で起訴猶予とし、大半は嫌疑不十分と判断した。

オンブズマン側が、不服として検審に審査を申し立てていた。」





検察審査会法32条は「検察官の公訴を提起しない処分の当否に関し検察審査会議の議決があったときは、同一事件について更に審査の申立をすることはできない。」と定めていますので、これにて一件落着のようです↓
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23HO147.html

こういうタイミングでインタビューに応じた方が、本の宣伝になったのではないでしょうか↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/450609612.html

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2017年06月23日

令状なしGPS捜査、再び違法 奈良地裁支部、一部の証拠排除


以下は、47NEWS(2017/6/19)からの引用です。

「裁判所の令状なく衛星利用測位システム(GPS)を使った奈良県警の捜査の是非が争われた窃盗事件の判決で、奈良地裁葛城支部(奥田哲也裁判長)は19日、GPSによって得た一部の証拠を違法として排除した上で、大阪府岸和田市の無職の男(67)に懲役3年(求刑懲役4年)を言い渡した。

最高裁は3月、令状を得ずにGPSを使用した捜査を違法と初判断。

5月の東京地裁判決も踏襲していた。

奥田裁判長もGPS捜査について「プライバシーを侵害し、強制処分に当たる」と言及。

一方、GPSを使った捜査とは直接的な関係がない証拠に基づいて有罪と認定した。」




3月の最高裁判決は↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/448335763.html

5月の東京地裁判決とは、↓のことでしょうか。




という訳で、以下は、朝日新聞デジタル(2017年5月30日)からの引用です。

令状なしGPS捜査「違法に覚醒剤押収」 一部を無罪

「裁判所の令状なしに捜査対象者の車にGPS(全地球測位システム)端末を取り付けた捜査の違法性が争われた事件の判決で、東京地裁は30日、一連の捜査は違法と判断し、無職の福間康成被告(48)について覚醒剤取締法違反などの罪を無罪とした。

島田一裁判長は「違法なGPS捜査で居場所を特定し、覚醒剤を押収した」などと指摘した。

一方、ほかの7件の窃盗や建造物侵入の罪は有罪とし、懲役4年(求刑懲役6年)の判決を言い渡した。

最高裁は3月、GPS捜査について「令状なしの捜査は違法」との初判断を示した。

今回の判決は、警視庁が令状なしで1年9カ月間、被告らの車に計70台のGPS端末を取り付けたと認定。

「個人のプライバシーを大きく侵害するもので、令状主義の精神を無視した重大な違法捜査だ」と批判した。

判決によると、被告は2013〜14年、横浜市や兵庫県尼崎市などで新幹線回数券や車など計約1570万円相当を盗むなどした。

判決はさらに、逮捕時に警察官が被告に拳銃を向けた行為についても、「武器の使用が必要なほど差し迫った危険があったとは認められない」と批判。

被告から覚醒剤を押収した捜査を「重大な違法」とした。

警察庁は、06年に都道府県の警察に出したマニュアルで、GPS捜査の存在を捜査書類に書かないよう「保秘の徹底」を記していた。

今回の裁判でも、GPSに関する捜査メモが公判が始まってから廃棄されたことが明らかになった。

判決は「令状請求の必要性を検討した形跡は一切認められない。司法審査や令状主義を軽視する態度を見て取ることができる」と述べた。」




どちらも、最高裁判決に右にならえの違法収集証拠の排除による一部無罪判決ですが、違法なGPS捜査によるものだから、覚せい剤取締法違反については無罪というのは、ちょっと珍しいですね。

GPS捜査って、窃盗団とかの摘発のために、行っているのではないでしょうか。

東京地裁の事案も、窃盗の方が本命で、覚せい剤の方は、たまたまだったのではないでしょうか。

GPS捜査と直接関係がある証拠だけ排除すれば良いということでは、違法なGPS捜査は、なくならないのではないでしょうか。

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