2017年10月30日

今回の衆院選は「無効」 一票の格差問題で一斉提訴


以下は、朝日新聞(2017年10月23日)からの引用です。

「22日に投開票された衆院選について、「選挙区によって一票の価値が異なるのは憲法違反だ」として、弁護士グループが23日、小選挙区の選挙無効を求めて札幌高裁、広島高裁、同高裁岡山支部、名古屋高裁金沢支部などで提訴した。

弁護士グループは全国14の高裁・支部に訴訟を起こす方針で、全289の小選挙区が対象になる見通し。

公職選挙法は、選挙の効力を争う訴訟の提訴先を高裁と定めている。

過去の衆院選を巡り、最高裁は、最大格差が2倍を超えた2009、12、14年の結果について、3回連続して「違憲状態」と判断してきた。これを受けて、国会は定数を「0増6減」させる法律を成立させ、今回の選挙では19都道府県の97選挙区の区割りが見直された。

9日時点の有権者数の試算で、最大格差は、有権者数が最も少ない鳥取1区に対し、東京13区は1・984倍。

提訴を受け、各地の高裁が、14年衆院選の2・13倍から縮小した格差についての審理を進める。

判決は年度内にも出そろい、最高裁が来年度にも判断を示すとみられる。」




2倍未満でも一斉提訴なんですね。

2割程度(2倍程度ではありません)以上の一票の価値の格差が生ずるような選挙制度は法の下の平等の規定に反し、違憲かつ無効であるという意見の最高裁の裁判官もいる訳ですが↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/453936057.html

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2017年10月25日

強制わいせつ罪に意図は必要? 最高裁、年内にも判断へ


以下は、朝日新聞デジタル(2017年10月18日)からの引用です。

「強制わいせつ罪の成立に「性欲を満たす意図」が必要かが争われた刑事裁判で、最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は18日、検察、弁護側双方の意見を聞く弁論を開いた。

最高裁は年内にも判断を示す見通し。

大法廷は判例変更などの場合に開かれており、「意図が必要」としてきた最高裁判例が変更される可能性がある。

一、二審判決によると、山梨県内の無職の男性被告(40)は2015年、13歳未満の少女にわいせつな行為をしてスマートフォンで撮影したとして、強制わいせつ罪で起訴された。

同罪をめぐっては、最高裁が1970年、報復目的で女性を裸にして写真を撮影した事件で「強制わいせつ罪の成立には、性欲を満足させる意図が必要」とし、同罪は成立しないと判断した。

弁護側はこの判例を踏まえ、「知人から金を借りる条件として撮影を要求された。性的意図はない」と無罪を訴えた。

この日の弁論で、弁護側は「性的な意図が不要になれば、医療行為や育児、介護行為も処罰対象になりかねない」と述べ、判例を変更する必要はないと主張した。

一方、検察側は上告を棄却するよう求めた。

16年3月の一審・神戸地裁判決は、性欲を満たす意図がなくても「被害者の性的自由が侵され、被告がそれを認識していれば、罪は成立する。判例は相当でない」として罪の成立を認め、実刑を言い渡した。

同年10月の二審・大阪高裁判決も「判例の判断基準を現時点で維持するのは相当ではない」として、一審判決を支持したため、弁護側は「判例違反だ」として上告した。」




この事件の続報ですね↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/452080515.html

わざわざ大法廷に回付して、弁論を開くのですから、判例が変更されるのは間違いないでしょうね。

1970年の最高裁判決は↓
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=50924

この時ですら3対2の僅差だったようで、学説の反対も強いようです。

加害者に性的意図があろうがなかろうが、被害者の性的自由を侵害することには変わりがないのに、強制わいせつ罪の法定刑が6か月以上10年以下(当時は7年以下)の懲役なのに対して(刑法176条)、強要罪の法定刑は3年以下(当時も同じ)の懲役でしかなく、著しく均衡を欠くのではないか、しかも、性犯罪の厳罰化が叫ばれているこの時代に、ということのようです。

どちらが妥当なのかは、良く分かりませんが、刑法35条は、「法令又は正当な業務による行為は、罰しない。」と定めていますので、医療行為や育児、介護行為などは、それが本来の目的で行われている限りでは、処罰対象にはならないのではないでしょうか。

さて、どうなるのでしょうか。

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2017年10月24日

政府 民事裁判IT化へ検討会 当事者の負担軽減


以下は、毎日新聞(2017年10月15日)からの引用です。

「政府が今月下旬に民事裁判手続きのIT化を推進するための有識者検討会を内閣官房に設置することが14日、分かった。

インターネットでの裁判所への書面提出、訴訟記録の電子化、テレビ会議システムを使用した審理の拡充などについて幅広く議論し、今年度内に提言をとりまとめる見込み。

海外より遅れていた司法の電子化に政府が本腰を入れることになる。

民事訴訟法は、訴状や準備書面などは書面での提出によると規定。

裁判の当事者らは、膨大な書面や証拠書類などを郵送したり持参したりしなければならず、手数料も原則印紙で納める必要がある。

また、口頭弁論や争点を整理する期日では少なくとも一方の当事者や代理人が裁判所を訪れる必要がある。

日程調整が難しい場合も多く、審理の長期化や裁判費用の高額化の一因にもなっている。

検討会はIT研究者、企業関係者、大学教授、弁護士らで構成。

(1)裁判所に専用のウェブサイトを設け、訴状、答弁書、証拠資料などの電子データをインターネットで24時間いつでも提出できる仕組み(2)オンラインでの手数料の支払い(3)テレビ会議システムを利用して双方の当事者や代理人が出廷せずに審理する法廷の在り方−−などが検討課題だ。

人工知能(AI)など最新のIT技術を活用した裁判の可能性を探る議論も行われるとみられる。

海外では司法のIT化が進んでいる。

アメリカやシンガポールは裁判所の専用サイトに書面をアップロードできる仕組みを整備。

ドイツやイギリスでも訴訟記録の電子化が進み、韓国では2011年から民事裁判の手続きにITが全面的に導入されたという。

このため、政府は6月に閣議決定した成長戦略「未来投資戦略」で「諸外国の状況も踏まえ、IT化を推進する方策について速やかに検討し、本年度中に結論を得る」などとした。

裁判手続きのIT化を巡っては、04年の民訴法改正でネットを活用した裁判の申し立てなどが認められるようになった。だが、具体的な実施規則が整備されておらず、現状ではオンラインでの書面提出はできない。

裁判手続きIT化の主な検討課題

●提出・インターネットを使った訴状や準備書面、証拠資料の提出

●審理・電話やテレビ会議システムの利用拡充

●進行・書面や証拠の内容管理/進行状況や期日、提出書類の確認」




便利な世の中になりそうですが、どんどん弁護士の足腰が弱くなりそうですね。

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