2019年12月19日

民事訴訟のウェブ会議、2月導入 全国9裁判所で先行


以下は、共同通信(2019年12月6日)からの引用です。

「最高裁は6日、民事訴訟のIT化の一環として、裁判所と弁護士事務所などをインターネットでつないでやりとりする「ウェブ会議」を来年2月3日から全国8地裁と知財高裁(東京)で先行して導入すると発表した。

当事者や代理人弁護士らが裁判所に赴かなくても争点整理などを進められるようになり、裁判の迅速化や利便性の向上が期待される。

最高裁によると、8地裁は高裁のある札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡。

来年5月にはさいたま、千葉、横浜、京都、神戸の5地裁にも拡大の予定。

当事者双方の弁護士事務所が遠く、裁判所に赴く負担が大きいケースなどでの活用が想定される。」





続いて、以下は、同じく共同通信(2019年12月10日)からの引用です。

民事裁判オンライン化へ 国際化に対応、政府骨子案

「国際化に伴い増加する企業や個人の民事トラブルに対応するため、政府は9日、民事裁判の全面オンライン化や、消費者の海外取引トラブルに関し相談を受け付ける「越境消費者センター(CCJ)」の機能強化を目指す方針を盛り込んだ骨子案をまとめた。

骨子案は、民事司法制度改革を議論する内閣官房や法務省、外務省などの関係府省庁連絡会議が作成。

年度内に最終方針をまとめる。

日本の裁判は、オンラインによる書面提出などIT化が遅れ、結論が出るまでに時間がかかるため、外国企業は、日本での紛争解決を避け、海外の裁判所や仲裁機関に訴えることが多い。

骨子案では、司法分野で日本の国際競争力を高める改革の必要性があると強調。

法改正やシステム開発を進め、民事裁判の全面オンライン化を実現し、利便性を高めることを掲げた。

国際的なビジネス紛争の解決を図る態勢についても、一般社団法人「日本国際紛争解決センター」が来年3月に東京都港区に設置する専用施設を活用し強化する。

インターネット取引が当たり前になり、知らないうちに海外絡みのトラブルに発展するケースも増えており、CCJの人員を増やすなどして対応する。

また在留資格「特定技能」が今年4月に新設され、今後、在留外国人の増加が見込まれることから、関係機関と連携し、外国人が相談しやすい仕組みを整える。

民事裁判のIT化は、最高裁や法務省などでつくる研究会も報告書を年内にまとめ、森雅子法相が来年2月の法制審議会に民事訴訟法などの改正を諮問する方針。」





更に続いて、以下は、同じく共同通信(2019年12月16日)からの引用です。

民事裁判IT、原則義務化 研究会報告、迅速化も提言

「民事裁判のIT化実現に向け議論する法務省や最高裁などの研究会が13日、裁判所への訴訟の申し立てがオンラインでできる仕組みを段階的に導入し、最終的に原則義務化を目指す報告書をまとめた。

民事裁判の迅速化のため、審理を半年以内に終える特別な訴訟手続きの導入も検討するよう提言した。

政府は、民事裁判手続きの全面IT化を目指しており、来年2月、法制審議会に民事訴訟法の改正を諮問し、2022年中の改正を目指す。

報告書は法制審の参考資料となる。

オンラインでの申し立ては現行法でも、最高裁規則やシステム環境を整備すれば可能。

報告書では申し立てのほか、準備書面などの書類もオンライン提出できるようにし、その後、高齢者らITが苦手な人のサポート体制を整備した上で、原則義務化を目指すとした。

口頭弁論や証人尋問もウェブ会議で行えるよう法改正し、出頭しなくても裁判を開けるようにするべきだとも提言。

本人確認は、IDとパスワードの発行で対応するが、なりすましやシステムトラブルへの対応といった課題も挙げられた。

特別な訴訟手続きは、審理を短縮し、いつ終わるか予測できるようにして利用を促すために導入を検討する。

特に早期決着が必要な企業間紛争を念頭に置いている。

原告と被告はそれぞれ提出できる主張に関する書面を原則3通に制限。

オンラインでやりとりし、必要な証拠も厳選する。

特別な事情がない限り、第1回口頭弁論から半年以内に審理を終結、判決までも1年以内となる見通しという。

通常の民事裁判も当事者の同意などがあれば特別な手続きに移行できる。

裁判所が不相当と判断すれば、逆に通常の手続きに戻ることもある。」





この記事の続報ですが、いよいよ2か月を切りましたね↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/469956884.html

弁護士会でも、様々な議論がなされたり、模擬ウェブ会議が行われたりしています。

Microsoft社のTeamsというのを使って、取り敢えず、今までは音声だけの電話会議だけだったのを、画像と音声でのウェブ会議を行うのだそうです。

それだけでなく、最終的には、訴状、答弁書その他の主張書面や証拠もTeams上にアップロードして、ウェブ会議上で閲覧したり加工したりするのだそうです。

そうなって来ると、Microsoft社には、情報が全部バレバレだと思いますし、情報流出の恐れがないとは言えないと思うのですが、大丈夫なのでしょうか。

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posted by 森越 壮史郎 at 17:32| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月18日

逮捕歴の検索結果、グーグルに削除命じる…札幌地裁


以下は、讀賣新聞(2019/12/12)からの引用です。

「インターネットの検索サイト「グーグル」で自身の逮捕歴が表示されるのはプライバシーの侵害だとして、不起訴となった男性が米グーグルに検索結果の削除を求めた訴訟の判決が12日、札幌地裁であり、高木勝己裁判長は原告側の訴えを認めた。

検索結果の削除を命じる判決は異例。

訴状などによると、男性は2012年7月、当時住んでいた北海道内で女性に性的暴行を加えたとして、強姦ごうかん(現・強制性交)容疑で道警に逮捕されたが、その後、嫌疑不十分で不起訴となった。

男性は、不起訴後もグーグルで検索すると、逮捕記事が表示されるとして、18年12月に提訴。

同社は「検索結果は社会的関心が極めて高い」などとして、請求棄却を求めていた。

検索サイトからの逮捕歴の削除を巡っては、最高裁が17年の決定で、「検索結果を提供する必要性を、公表されない利益が上回るのが明らかな場合」にだけ削除を認めるとの考え方を示していた。」





2017年の最高裁の決定については↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/446763096.html

その後の2018年の最高裁の不受理決定については↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/456705945.html

同じグーグル検索でも、削除を認めなかった2017年の最高裁決定の事案は、罰金刑の有罪判決。

同じく削除を認めなかった2018年の最高裁決定の事案は、執行猶予付きとはいえ懲役刑の同じく有罪判決。

これに対して、本件は、嫌疑不十分による不起訴というのが、大きな違いでしょうか。

札幌地裁ですから、同じ札幌弁護士会の弁護士が、原告の代理人だったのでしょうか。

当然、グーグルは控訴するのだと思いますが、さて、どうなるのでしょうか。

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posted by 森越 壮史郎 at 12:59| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月12日

土地相続登記の義務付け検討 所有者不明問題で法制審試案、罰則も


以下は、SankeiBiz(2019年12月04日)からの引用です。

「所有者不明土地問題の対策を議論する法制審議会(法相の諮問機関)の部会が3日、中間試案をまとめた。

土地の相続登記を義務付け、所有者の死亡後、相続人が所定期間内に登記しなければ、過料などの罰則を科すことも検討する。

所有権放棄や土地に特化した財産管理制度導入の方針も盛り込んだ。

法制審は来年1月から中間試案に対するパブリックコメント(意見公募)を実施。

法務省は法制審の答申を受け、来年の臨時国会に民法と不動産登記法の改正案を提出したい考えだ。

現在、相続登記は義務ではなく、低価格の土地の相続を避ける人が多く、所有者が分からない土地が増える要因となっている。

義務化の他、登記所が登記情報の更新をしやすくするため、死亡した人の情報を戸籍や住民基本台帳から取得するシステムも検討する。

手放したくても売却できず放置される土地も多く、所有権を放棄できる制度を併せて導入する方針。

乱用を防ぐため、土地の権利関係に争いがないなど一定の要件を満たした場合に限り、公的機関が認可する方向で調整する。

土地に特化した財産管理制度は、所在が分からなくなった人の財産のうち土地だけを切り離し、第三者が管理できるようにする制度。

現行制度は、東日本大震災の復興事業で自治体が高台など移転先用地を取得するためにも利用したが、土地以外の全ての財産をまとめて管理する必要があり、手続きが面倒だった。

管理が土地に特化できれば、官民ともに土地利用が円滑になり、災害復旧にも役立つとみられる。

土地を複数人で分割相続する際の遺産分割協議の期限について10年を軸とする案も提示。

申し立てなどがなく10年経過すれば、法定相続分で権利が決定される。

期限を5年とする案も併記した。

有識者研究会は2016年時点で、九州の面積を上回る約410万ヘクタールが全国で所有者不明になっていると推計。

政府、与党は、所有者を特定できず、固定資産税を課税できない場合は使用者から徴収することなども検討している。





この審議会のことでしょうね↓
http://www.moj.go.jp/shingi1/housei02_00302.html

最終的な中間試案は、まだ掲載されていませんが、そのうち掲載されるのでしょうね。

調停に正当な理由なく出頭しないときは、5万円以下の過料に処せられることになっていますが、相手方不出頭で不調になることはままあることで、だからと言って、過料に処せられたという話は、聞いたことがありません。

住民票を異動しないと、やはり5万円以下の過料に処せられることになっていますが、同様です。

建物を新築したりしたのに登記申請しないと、10万円以下の過料に処せられることになっていますが、やはり同様です。

もう取り壊されてしまいましたが、私の実家は、確か、未登記建物でした。
posted by 森越 壮史郎 at 17:32| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする