2016年06月08日

「花押は押印ではない」遺言書無効 最高裁が初の判断


以下は、朝日新聞デジタル(2016年6月3日)からの引用です。

[戦国武将などが使ってきた「花押(かおう)」が、遺言書に必要な「押印」の代わりになるかどうかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第二小法廷(小貫芳信裁判長)は3日、「花押は押印とは認められない」として、遺言書は無効とする初めての判断を示した。

裁判で争われたのは、琉球王国の名家の末裔(まつえい)に当たる沖縄県の男性が残した遺言書。

不動産などの財産を「次男に継承させる」と書かれていたが、長男と三男が遺言書は無効だと主張。

次男が有効であることの確認を求めて提訴していた。

民法968条は、本人自筆の遺言書には、自筆の署名と押印の両方が必要だと規定している。

一、二審判決は、男性がこれまでも花押を使ってきたことや、花押が「認め印よりも偽造は困難」などとして遺言は有効と認めた。

一方、第二小法廷は花押が「書く」もので「押す」ものではないことを重視。

「重要な文書は署名、押印して完結させる慣行が我が国にはある」と述べ、花押は民法の押印の要件を満たさないと結論づけた。

押印をめぐっては、最高裁が1989年に出した判決で母印を有効と判断するなど、遺言者の真意が確認できれば、広く認めていく方向だった。

今回の判決は「押印」の定義を厳格にとらえており、遺言の書式をめぐる判断に影響しそうだ。

花押は、名前を図案化したもので、戦国武将らが文書の末尾に記していたほか、現在でも閣議決定の際に、首相や大臣が筆で花押を書くことが慣例になっている。

〈大阪大の松川正毅名誉教授(民法)の話〉

遺言のトラブルが増えるなかで、最高裁は、押印に関する緩和の流れにも限界があることを示したのだろう。

社会的には押印を不要とする議論もある中、これ以上の緩和を求めるのであれば、立法の議論が必要になる。」




早速、裁判所のホームページに掲載されていました↓
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=85930

一方、指印でも有効と判断した最高裁平成元年2月16日判決は↓
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=52210

本人が書いていることが明らかであっても、押印がなければ無効となります。

遺言は、厳格な要式行為とされており、他にも、様々な要件があります。

折角、遺言書を作成しても、無効と判断されれば、全く無意味になってしまいますので、くれぐれもご注意下さい↓
http://morikoshi-law.com/yuigon.html

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posted by 森越 壮史郎 at 12:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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