2015年10月16日

辺野古埋め立て、承認取り消し 国、不服審査請求へ


以下は、朝日新聞デジタル(2015年10月13日)からの引用です。

「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設計画をめぐり、沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事は13日、移設先の名護市辺野古の埋め立て承認を取り消し、これに対して政府は行政不服審査法に基づく不服審査請求を行う方針を固めた。取り消し効力の執行停止が認められれば、政府は11月中にも埋め立ての本体工事に着手する。県は政府の強硬姿勢に反発しており、埋め立ての是非が法廷闘争に持ち込まれるのは必至の情勢だ。

翁長氏は同日の記者会見で「今後も辺野古に新基地は造らせないという公約の実現に向け、全力で取り組む」と語った。県は沖縄防衛局に通知書で承認取り消しを伝達。取り消しの理由として「普天間飛行場が他の都道府県に移転したとしても、沖縄には依然として米軍基地や自衛隊基地があり、抑止力が許容できない程度まで低下することはない」などと指摘した。

政府は、仲井真弘多(なかいまひろかず)前知事による公有水面埋立法に基づく埋め立て承認について「手続きに瑕疵(かし)はなく、取り消しは違法だ」と主張している。ただ、翁長氏の承認取り消しにより、政府は辺野古埋め立ての法的根拠を失った。

中谷元・防衛相は13日の記者会見で「移設作業は中断するが、一刻も早く再開するための対応をとる」と対抗措置を明言。14日にも同法を所管する国土交通相に対し、行政不服審査法に基づく不服審査請求を行う。この裁決が出るまでには数カ月以上かかるため、取り消しの効力をいったん止める執行停止も同時に申し立てる。

執行停止は来週中にも認められる可能性があり、その時点で翁長氏による「取り消し」の効果は止まる。これに対して県は、国交相の決定を取り消すよう東京か那覇の地裁に求める抗告訴訟の提起を検討しており、両者の対立は法廷に舞台を移すことになる。

菅義偉官房長官は13日の会見で「(取り消しは)普天間飛行場の危険性除去に向けた努力を無視するもので、非常に残念だ。移設に向けた工事を進める考えに変わりはない」と辺野古移設を進める方針を強調した。」




日弁連の会長表明↓は、以下のとおり述べていますが、ジュゴンの問題なのでしょうか。
http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/statement/year/2015/151013.html

普天間飛行場代替施設建設事業に係る公有水面埋立ての承認の取消しに関する会長声明

「本日、沖縄県知事は、前知事が2013年12月27日に行った普天間飛行場代替施設建設事業(以下「本事業」という。)に係る公有水面埋立ての承認(以下「本件承認」という。)を、公有水面埋立法第4条第1項の承認要件を充足していない瑕疵があるとともに、取消しの公益的必要性が高いことを理由として、取り消した。

本事業で埋立ての対象となっていた辺野古崎・大浦湾は、環境省レッドリスト絶滅危惧TA類かつ天然記念物であるジュゴンや絶滅危惧種を含む多数の貴重な水生生物や渡り鳥の生息地として、豊かな自然環境・生態系を保持してきた。当連合会は、2000年7月14日、「ジュゴン保護に関する要望書」を発表し、国などに対し、ジュゴンの絶滅の危機を回避するに足る有効適切な保護措置を早急に策定、実施するよう求めた。

また、当連合会は、2013年11月21日に、「普天間飛行場代替施設建設事業に基づく公有水面埋立てに関する意見書」を発表し、国に対し「普天間飛行場代替施設建設事業」に係る公有水面埋立ての承認申請の撤回を、沖縄県知事に対し同申請に対して承認すべきでないことをそれぞれ求めるなどした。その理由は、この海域は沖縄県により策定された「自然環境の保全に関する指針」において自然環境を厳正に保全すべき場所に当たり、この海域を埋め立てることは国土利用上適正合理的とはいえず(公有水面埋立法第4条第1項第1号)、環境影響評価書で示された環境保全措置等では自然環境の保全を図ることは不可能であるなど(同第2号)、同法に定める要件を欠いているというものである。

そして、沖縄県知事が2015年1月26日に設けた「普天間飛行場代替施設建設事業に係る公有水面埋立承認手続に関する第三者委員会」(以下「第三者委員会」という。)においても、本件承認について、公有水面埋立法第4条第1項第1号及び同条第2号の要件などを欠き、法律的な瑕疵があるとの報告が出されるに至った(2015年7月16日付け検証結果報告書)。

以上のとおり、本件承認には、法律的な瑕疵が存在し、瑕疵の程度も重大であることから、瑕疵のない法的状態を回復する必要性が高く、他方、本件承認から本件承認の取消しまでの期間が2年足らずであり、国がいまだ本体工事に着手していない状況であることからすれば、本日の沖縄県知事による本件承認の取消しは、法的に許容されるものである。

当連合会は、国に対し、沖縄県知事の承認取消しという判断を尊重するよう求める。

2015年(平成27年)10月13日

日本弁護士連合会

会長 村 越   進」




ところで、行政不服審査法第1条は、「この法律は、行政庁の違法又は不当な処分その他公権力の行使に当たる行為に関し、国民に対して広く行政庁に対する不服申立てのみちを開くことによつて、簡易迅速な手続による国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保することを目的とする。」と定めているのですが、国や政府に申立権があるのでしょうか。

さて、どうなるのでしょうか。

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posted by 森越 壮史郎 at 12:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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