2015年04月10日

プロ野球観戦中に球直撃し失明 日本ハム側に賠償命令 その2


先日の判決↓ですが、裁判所のホームページの下級裁判所判例集に掲載されていました。
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/416976679.html

日本ハム側は、瑕疵を争うだけでなく、過失相殺や、免責条項による免責も主張していますが、「被告らが,防球ネットを設置しないことにより,視認性や臨場感を高め,観客を増加させているのであれば,これによって多くの利益を得ているのであるから,他方において,防球ネットを設置しないことにより,ファウルボールが衝突して傷害を負った者の損害を賠償しないことは,到底公平なものということはできないのである。」「そもそも,死亡や重大な傷害を防止するという生命・身体に対する安全対策の要請と,臨場感の確保という娯楽の程度を高める要請とを同列に論じ,全く補償すら要しないとする主張自体,事の軽重を捉え違えた調和に欠けるものというべきである。」「プロ野球が,国民的なスポーツとして引き続き発展していくためにも,初めて観戦に訪れる者や幼児や高齢者であっても安全に楽しむことができるだけの安全対策が施されるべきものである。」「本件ドームには工作物責任上の瑕疵があったものと認められ,他方,原告には過失があったとは認められないのであって,上記瑕疵によって原告はその身体に重大な後遺障害を負ったのであるから,被告ファイターズが,本件契約約款13条2項を援用して原告に対する賠償の範囲を治療費等の直接損害に限定することは,権利の濫用に当たり許されないというべきである。」とのことです↓
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail4?id=85019

ここまで書かれて、良く控訴などするものだと思う方もいるかと思いますが、過去には、球団側の責任を否定した判決が複数出ているそうです↓
http://www.bengo4.com/topics/364/

裁判官は、一方を全面的に敗訴させる判決を書く時には、本件のように、敗訴せさる側の全ての主張を、けちょんけちょんにやっつけるような理由を書くことが、多いように思います。

その裁判官にしてみれば、「これだけダメダメなんですから、控訴したってムダですから。」ということなのかも知れませんが、当事者本人は勿論、我々代理人弁護士も、真剣に争っている訳ですから、そういう判決を貰うと、「全然わかって貰っていない。とても納得できない。控訴しましょう。」ということになりがちなように思います。

勿論、「あなたの言うことも一利ない訳ではないが、それでもやはり敗訴は敗訴」という判決を書く裁判官もいない訳ではありませんが、それで納得する場合もあれば、「であれば、控訴すれば、勝ち目があるのでは。」ということで、控訴することになる場合もあります。

さじ加減は微妙ですが、当事者本人や代理人弁護士のキャラクターにもよる、というところでしょうか。

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posted by 森越 壮史郎 at 12:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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