2015年01月30日

GPS捜査は「適法」 大阪地裁、窃盗事件で判断


以下は、朝日新聞デジタル(2015年1月28日)からの引用です。

「大阪府警が容疑者らの行動を確認するためにGPS(全地球測位システム)の端末(発信器)を車両に取り付けた捜査方法をめぐり、大阪地裁の長井秀典裁判長は27日、「プライバシー侵害は大きくなかった」として適法と判断した。

GPS捜査は警察庁が2006年に内規で基準を定め、各地の警察が運用してきたが、裁判所が判断を示したのは初めてとみられる。

GPS捜査が焦点になったのは、郵便局で収入印紙を盗むなどして窃盗と建造物侵入の罪に問われた無職の男性被告(36)の公判。

27日の地裁決定などによると、府警と長崎、熊本両県警は被告ら4人が近畿や九州などで盗みを繰り返していたとみて、13年5〜12月に被告らが使う計19台の車両に無断でGPSの端末を取りつけた。

捜査員は位置情報が分かるインターネット上のサイトを通じて被告らの行動を確認したが、グループの一人がオートバイに付けられたGPS端末を見つけた。

その後に起訴された被告の裁判で弁護側が「捜査員が自ら追跡する尾行とは異なり、相手の所有物に無断で取り付けた機器で監視する方法は憲法が保障するプライバシー権を侵害する」と主張。

GPS捜査に基づいて撮影されたビデオ映像など約100点を証拠から除くよう申し立てた。

長井裁判長は「捜査員は尾行のための補助手段としてGPSを使い、位置情報も記録として蓄積していない」とし、プライバシー侵害の程度は大きくないと指摘。

端末は磁石で車両の外部に付けられ、車体を傷つけていない▽多くは公道上で設置された――と認め、「重大な違法はなかった」として証拠を採用した。

一方で、捜査員が一部の端末をコインパーキングや商業施設などに無断で入って設置したことについては「違法と評価されることがないとはいえない」と指摘した。

■警察の内規運用に批判も

尾行のための補助手段、記録として蓄積せず……。

大阪府警のGPS(全地球測位システム)捜査をめぐる27日の大阪地裁決定は、「プライバシー権」を大きく侵害しない範囲の運用であれば適法との判断を示したといえる。

憲法とも絡む捜査手法が警察当局の内規で運用される現状に対し、「裁判所の令状に基づく捜査に変えるべきだ」と指摘する専門家もいる。

「行くところ、すべて警察官がいた。おかしいと思った」。

地裁で23日にあった窃盗事件の公判で、被告(36)とともに事件に関わったとされた男性(30)=有罪確定=がオートバイに付けられたGPSの端末を見つけた経緯を証言した。

証言によると、縦7・9センチ、横4・3センチ、厚さ2・25センチの端末は足を置くステップのあたりに設置されていた。粘着テープのようなものでくるまれ、黒く塗られていたという。

23日には府警捜査3課の警部補も出廷。

長崎、熊本両県警と組んだ合同捜査本部の捜査員が公道やコインパーキング、ラブホテルの駐車場に止められた車両19台にGPSの端末を付けたと説明。

「被告らはETCを突破しながら高速で動き回っており、通常の尾行や張り込みが難しかった」と述べ、GPS捜査は必要だったとした。

検察側は「GPS端末では対象者の表情や第三者との接触は把握できない」と主張。

27日の地裁決定はこの主張を踏まえ、「捜査員が携帯電話で接続した時だけ位置情報が画面上に表示され、その情報も一時的にメモに残されたにすぎなかった」とし、プライバシー侵害の程度は大きくなかったと判断した。

警察庁は06年6月に運用の内規を作り、@緊急性や必要性があるA設置に(住居侵入などの)犯罪を伴わないB事前に捜査の責任者の承認を得る――などの要件を定めた。組織的・広域的な事件の捜査を中心に使われているとみられるが、06年に愛媛県警の捜査員の私有パソコンから捜査資料がネット上に流れた際は、内規策定の4年前にあたる02年の資料で殺人事件の参考人の車に端末が付けられていたことが発覚した。

日本では逮捕や捜索といった捜査機関の強制手続きには「令状主義」がとられている。

捜査権力の乱用を防ぐため、裁判官が事前に出した令状に基づくという原則だ。

通信傍受の際も令状がいるが、GPS端末設置は必要とされていない。

元裁判官の木谷明弁護士は「GPSの無断設置は盗聴と似たような行為で、相手の意思に反する捜査。警察内部の独断ではなく、令状という司法のチェックや立法措置が必要だろう。今回の決定で『お墨付き』を得られたと考えるべきではない」と話している。

■各地で表面化したGPS捜査

2006年

愛媛県警の捜査員の私有パソコンから捜査資料がインターネット上に流出。

県警が殺人事件の参考人の車にGPSを取り付けていたことが発覚。

2011年

兵庫県警が窃盗事件の捜査対象者の男性と知人女性の車にGPSを設置。

男性の公判で違法性が争点となったが、被告側が裁判の長期化を避けて主張を取り下げる。

2012年

福岡県警が窃盗事件の捜査対象者の男性の車にGPSを設置。

覚醒剤事件で起訴された男性が公判で「違法」と訴えたが、福岡地裁は「覚醒剤事件と関連性はない」として判断せず。

2014年

愛知県警が窃盗事件の捜査で男性の車にGPSを設置。

男性が県に約140万円の損害賠償を求めて提訴。」




違法収集証拠として排除すべきかどうかの問題です↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/254493707.html

冗談のつもりだったのですが、この裁判官は、本気で、「尾行するのに令状は要らないのだから、GPSの位置情報くらい、別にいいでしょ。」と考えているようですね↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/372500289.html

大多数の方々は、知ってか、知らずか、スマートフォンの位置情報どころか、スマホ内の様々な情報を、スマホを提供する会社、OSを提供する会社、SNSを提供する会社、アプリを提供する会社などに、提供しているじゃないですか、しかも、一時的ではなく、蓄積されているのではないですか、という発想なのでしょうか。

それとも、そんな深い考えは、ないのでしょうか。

最高裁まで、行くのでしょうか。

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posted by 森越 壮史郎 at 12:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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