2015年01月16日

肖像権侵害:弁護士を盗撮、探偵業者に賠償命令 京都地裁


以下は、毎日新聞(2015年01月14日)からの引用です。

「探偵に盗撮されて肖像権を侵害されたなどとして、京都弁護士会の弁護士2人が東京都内の探偵業者に慰謝料各100万円を求めた損害賠償請求訴訟の判決が14日、京都地裁であった。

橋詰均裁判長は「職務中に無断で容姿を撮影され、肖像に関する人格的利益が侵害された」として弁護士1人の訴えを一部認め、業者に30万円の支払いを命じた。

判決によると、小野誠之(のぶゆき)弁護士は京都市の金属会社役員らの職務代行者として活動していた2013年7月、役員の行動調査の依頼を受けた探偵に商業ビル内や公道上で写真計8枚を隠し撮りされた。

判決は「正当な業務の一環」とする業者側の主張に理解を示す一方で、「弁護士はいつ、どこで、誰と接触しているか第三者に知られるのを嫌う職業で、弁護士まで撮影する必要性は非常に乏しい」と指摘。

弁護士と判断できた時点以降の5枚について「違法な撮影をしたことに過失があった」と認めた。

もう1人の池上哲朗弁護士については「(撮影は違法だが)故意、過失が無い写真にしか写っていない」として訴えを退けた。

探偵業者は「コメントできない」としている。」




いつ、どこで、誰と接触しているか第三者に知られるのを嫌うのは、弁護士に限ったことではありませんよね。

例えば、浮気している人は、当然、嫌うと思います。

しかし、民事事件では、刑事事件における違法収集証拠↓のようなルールはないので、浮気調査の結果が証拠として採用されることには、歯止めはありません。
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/254493707.html

また、和歌山カレー事件に関する最高裁平成17年11月10日判決↓は、「人は、みだりに自己の容ぼう等を撮影されないということについて法律上保護されるべき人格的利益を有する(最高裁昭和40年(あ)第1187号同44年12月24日大法廷判決・刑集23巻12号1625頁参照)。もっとも、人の容ぼう等の撮影が正当な取材行為等として許されるべき場合もあるのであって、ある者の容ぼう等をその承諾なく撮影することが不法行為法上違法となるかどうかは、被撮影者の社会的地位、撮影された被撮影者の活動内容、撮影の場所、撮影の目的、撮影の態様、撮影の必要性等を総合考慮して,被撮影者の上記人格的利益の侵害が社会生活上受忍の限度を超えるものといえるかどうかを判断して決すべきである。」と判示していますので、不法行為となることもなさそうですね。
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=52388

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posted by 森越 壮史郎 at 18:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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