2014年09月10日

「食べログ、削除して」飲食店側の請求棄却 「恣意的に情報制限、容認できない」札幌地裁


以下は、MSN産経ニュース(2014.9.5)からの引用です。

「飲食店の利用者が感想を投稿するグルメサイトに事実と違う内容を投稿されたとして、札幌市の飲食店経営会社が「食べログ」運営会社のカカクコム(東京)に店舗情報の削除などを求めた訴訟の判決で、札幌地裁は4日、請求を棄却した。

判決理由で長谷川恭弘裁判長は「原告の会社は法人で、広く一般人を対象に飲食店を営業しているのだから、自己の情報を『個人』と同じようにコントロールする権利はない」と指摘。

さらに「原告の請求を認めれば、情報が掲載される媒体を選択し、望まない場合は掲載を拒絶する自由を与えることになる。他人の表現行為や得られる情報が恣意(しい)的に制限されることにもなり、容認できない」との判断を示した。

判決によると、食べログには「料理が出るまで長時間待たされた」などの投稿が寄せられた。

会社側は平成24年12月ごろ以降、投稿や店情報の削除を要請したが、カカクコム側は応じなかった。」




自分に都合の悪い情報だから削除しろというのは認めない、ということかと思ったら、そうではないようですね。

この判決理由によると、真実と明らかに異なる投稿であることが立証できたとしても、カカクコムに対する削除請求は認められない、投稿者との間で解決しなさい、ということになるのでしょうかね。




では、店舗情報を全部削除ということであればどうかというと、以下は、日経電子版(2014/2/19)からの引用です。

飲食店が「食べログ」提訴 「隠れ家」演出が台無し

「「秘密の隠れ家」を売りにバーを営業しているのに、グルメサイト「食べログ」に掲載された店の情報の削除を拒否されたとして、大阪市の飲食店運営会社が、サイトを運営する「カカクコム」に情報の削除と330万円の損害賠償を求める訴えを大阪地裁に起こしたことが、19日分かった。

同日開かれた第1回口頭弁論で、カカクコム側は請求棄却を求め、争う姿勢を示した。

訴状などによると、バーは2010年から大阪市内のビルで営業。

看板もなく、客がインターホンで入り口の解錠を求めるシステムで、原告側は「隠れ家としての演出で他の店との差別化を図ってきた」としている。

しかし、昨年夏ごろ、店の情報や写真が「食べログ」に投稿されていることが判明。

削除を求めたが、表現の自由などを理由に削除要請が拒否されたという。

原告側は「営業権の侵害だ」と主張している。」




個人に対しては、真実であったとしても、「忘れ去られる権利」というものが議論されているのに↓、
「法人で広く一般人を対象にを営業しているのだから、自己の情報を『個人』と同じようにコントロールする権利はない」という判決理由には、個人的には、違和感を感じます。
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/397105856.html
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/404308142.html

人のうわさも75日ということわざがありますが、現代のネット社会では、意識的に削除しない限り、永遠に情報が消えないどころか、拡散し続けるということは、個人であろうと、法人であろうと、何ら異なるところはありません。

当事者本人、代理人弁護士の意向にもよりますが、新しい問題なので、高裁、そして最高裁まで、行くことになるのではないかと思います。

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posted by 森越 壮史郎 at 12:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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