2012年07月20日

「下着撮影され苦痛」女性のプライバシー侵害認めず グーグル「ストリートビュー」訴訟で判決 


以下は、MSN産経ニュース(2012.7.13)からの引用です。

「ネット検索大手グーグルのサービス「ストリートビュー」の撮影や写真の公開でプライバシーを侵害されたとして、福岡市の女性がグーグルの日本法人に60万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁(木村元昭裁判長)は13日、請求棄却した1審福岡地裁判決を支持、女性の控訴を棄却した。

1審判決によると、グーグルは2009年12月から福岡県内でストリートビューの提供を開始した。

女性は10年3月、当時住んでいた福岡市内のアパートのベランダの画像が、ストリートビューで公開されていることに気付いた。

女性は強迫性障害と知的障害があり「下着などの洗濯物を撮影され、精神的苦痛を受けて障害が悪化した」と主張している。

11年3月の福岡地裁判決は「公開された画像からは原告個人を特定できない」としてプライバシー侵害には当たらないと判断した。」



見出しだけを見たときは、「どうして?」と思いましたが、「公開された画像からは原告個人を特定できないのでプライバシー侵害には当たらない」という判断の理由も、やはり納得できません。

そんな物好きがいるかどうかは別として、公開された画像だけからでは特定できなくても、現地に行って調査すれば、特定できるでしょうに。

グーグルマップやグーグルストリートビューは、確かにとても便利で、私も何かと利用していますが、人の顔や家の表札や車のナンバープレートなどにぼかしを入れさえすれば、他は全く問題なしで良いのでしょうか。

「そもそも、原告自らが、外部から容易に撮影できる所に、下着などの洗濯物を干していたのだから、その画像を公開しても、プライバシーの侵害にはあたらない」という理由の方が、まだ納得できるように思いますが、一時的にしかもその場にいる人にしか見られないのと、インターネットを介して、いつでもどこからでも見られるのとでは、随分違うように思うのですが。

グーグルは、削除依頼には応じているものの、その部分だけ真っ黒の画面になり、「この画面はなくなりました」と表示されるそうで、それ自体も、違法かどうかは別として、何か問題のある建物みたいで、嫌な気分ではないかと思います。

札幌弁護士会所属弁護士森越壮史郎法律事務所ホームページ

posted by 森越 壮史郎 at 12:47| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
損害賠償は無理でも、削除を法的に強制することは無理なのでしょうか?
自宅がストリートビューで表示されるので、削除依頼したのですが削除して貰えませんでした。
当方の場合、確かに個人の特定はできませんが、自分の自宅を勝手に撮影して公開されているのは気味が悪いです。
例え、庭であっても許可無く勝手に撮影しても良いというのは納得がいかないのですが・・・。
裁判などで訴えた場合、削除要請の勝訴確率はでの程度なのでしょうか?
勝訴したら、そのときの裁判費用(弁護士費用除く)は、どちら負担になるのでしょうか?
Posted by とおりすがりの中年 at 2013年06月25日 13:36
個人的には納得している訳ではありませんが、この判決の論理(公開された画像からは個人を特定できない→プライバシー侵害には当たらない)によれば、削除を強制することもできない、ということにならざるを得ないと思います。
訴訟費用は敗訴者の負担です。
Posted by 森越壮史郎 at 2013年06月29日 15:34
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