2012年01月16日

事業承継対策は万全ですか?


私は、札幌弁護士会の遺言・相続実務研究会に入っているのですが、先週末、ソニー生命保険株式会社のライフプランナーの方々と共同で、事業承継対策に関する勉強会がありました。

子供に事業を継承させるためには、会社の株式や事業用の資産を、その子供に引き継がせる必要がありますが、子供が1人だけだったり、会社の株式や事業用の資産以外にも多額の資産があればともかく、そうでなければ、1人の子供に遺産を集中させることにより、他の子供の遺留分を侵害してしまうことになります。

勿論、相続税の納税資金も必要です。

我々弁護士は、遺言↓・遺留分↓といった法律的な知識は勿論豊富です。
http://morikoshi-law.com/faq6-8.html
http://morikoshi-law.com/faq6-9.html
http://morikoshi-law.com/faq6-11.html

中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律↓が、遺留分に関する民法の特例や支援措置を定めていることも知ってはいます。
http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/download/shokei20_all.pdf

しかし、生命保険↓を利用して、遺留分を侵害しないための代償金を用意したり、納税資金を用意するという発想は、目からウロコでした。
http://morikoshi-law.com/faq6-5.html

但し、最高裁平成16年5月10日決定↓は、「 被相続人を保険契約者及び被保険者とし、共同相続人の1人又は一部の者を保険金受取人とする養老保険契約に基づき保険金受取人とされた相続人が取得する死亡保険金請求権は、民法903条1項に規定する遺贈又は贈与に係る財産には当たらないが、保険金の額、この額の遺産の総額に対する比率、保険金受取人である相続人及び他の共同相続人と被相続人との関係、各相続人の生活実態等の諸般の事情を総合考慮して、保険金受取人である相続人とその他の共同相続人との間に生ずる不公平が民法903条の趣旨に照らし到底是認することができないほどに著しいものであると評価すべき特段の事情が存する場合には、同条の類推適用により、特別受益に準じて持戻しの対象となる。」と判示しており、下級審の決定の中には、遺産の総額の15%程度の生命保険金でも、特別受益に準じて持戻しの対象となるとしているものもありますので、注意が必要ですね。
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=52421&hanreiKbn=02

札幌弁護士会所属弁護士森越壮史郎法律事務所ホームページ
posted by 森越 壮史郎 at 12:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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