2017年10月31日

アディーレ「手段の悪質性際立つ」と認定 東京弁護士会の懲戒委員会 処分理由の詳細判明


以下は、産経ニュース(2017.10.30)からの引用です。

「弁護士法人「アディーレ法律事務所」の広告が景品表示法違反(有利誤認)にあたるとして、東京弁護士会が法人を業務停止処分とした問題で、処分理由の詳細が29日、産経新聞が入手した同会懲戒委員会の議決書で分かった。

懲戒委は法人に「重大な過失」があったと認定。

事実と異なる広告の掲載は「長期間にわたって反復継続された組織的な非行」で、「手段の悪質性が際立つ」と判断した。

問題とされたのは平成22年10月以降、インターネットに掲載された広告。

約1カ月ごとの期間限定で過払い金返還請求の着手金を無料または割引にするなどとするキャンペーンを繰り返し、実際には約4年10カ月にわたり広告を掲載していたとして同会が今月11日付で法人を業務停止2カ月、元代表の石丸幸人弁護士を同3カ月の処分とした。

議決書によると、法人が「故意・過失はなかった」と主張したのに対して懲戒委は、過去に別の広告で同会の調査を受けており、「広告が景表法などに違反するか注意を払っていたというべきだ」として「少なくとも重大な過失が認められる」と指摘。

また、広告掲載はすべて「石丸氏の指示・承認を受けて実施されたものだった」とした。

懲戒委は、アディーレの報酬総額が21年10月から27年7月までで約268億5400万円に上り、「取扱件数も桁外れで社会的影響は極めて大きい」と判断。

広告が複数回更新され、サービス内容の変更も3回にわたることなどから、こうした広告を利用した集客行為には悪質性があるとした。

また、アディーレのように同時期に多数の過払い金返還請求や債務整理を処理する業態は「ベルトコンベヤー的な機械的作業で数をこなし利益を獲得することに重点がおかれる」と指摘。

「営利目的での事件の掘り起こしを無秩序なまま放置すると、違法な広告が氾濫することにならざるをえない」とした。

その上で、アディーレが依頼者への返金に応じたこと、28年4月施行の改正景表法が定める課徴金相当額の約6億6500万円を公益財団法人に寄付したことなども考慮した上で、処分を決定したとしている。

処分を受け、弁護士会などには依頼者からの問い合わせが殺到。

アディーレは今月11日、「景表法違反の事実をもって、事務所の存亡にかかわる業務停止処分を受けることは行為と処分の均衡を欠く」とコメントしていた。」




この事件の続報ですが、やはり、消費者庁が措置命令を出すまで、何もしないで放置しておいて、それでいきなり今回の業務停止処分、ということではなかったようですね↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/454220139.html

それにしても、アディーレの処分以降、まだ自由と正義は発行されていないのに、産経新聞は、誰からどのようにして、決議書を入手したのでしょうか。

このブログの筆者のホームページはこちら
posted by 森越 壮史郎 at 12:34| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月30日

今回の衆院選は「無効」 一票の格差問題で一斉提訴


以下は、朝日新聞(2017年10月23日)からの引用です。

「22日に投開票された衆院選について、「選挙区によって一票の価値が異なるのは憲法違反だ」として、弁護士グループが23日、小選挙区の選挙無効を求めて札幌高裁、広島高裁、同高裁岡山支部、名古屋高裁金沢支部などで提訴した。

弁護士グループは全国14の高裁・支部に訴訟を起こす方針で、全289の小選挙区が対象になる見通し。

公職選挙法は、選挙の効力を争う訴訟の提訴先を高裁と定めている。

過去の衆院選を巡り、最高裁は、最大格差が2倍を超えた2009、12、14年の結果について、3回連続して「違憲状態」と判断してきた。これを受けて、国会は定数を「0増6減」させる法律を成立させ、今回の選挙では19都道府県の97選挙区の区割りが見直された。

9日時点の有権者数の試算で、最大格差は、有権者数が最も少ない鳥取1区に対し、東京13区は1・984倍。

提訴を受け、各地の高裁が、14年衆院選の2・13倍から縮小した格差についての審理を進める。

判決は年度内にも出そろい、最高裁が来年度にも判断を示すとみられる。」




2倍未満でも一斉提訴なんですね。

2割程度(2倍程度ではありません)以上の一票の価値の格差が生ずるような選挙制度は法の下の平等の規定に反し、違憲かつ無効であるという意見の最高裁の裁判官もいる訳ですが↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/453936057.html

このブログの筆者のホームページはこちら
posted by 森越 壮史郎 at 12:35| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月25日

強制わいせつ罪に意図は必要? 最高裁、年内にも判断へ


以下は、朝日新聞デジタル(2017年10月18日)からの引用です。

「強制わいせつ罪の成立に「性欲を満たす意図」が必要かが争われた刑事裁判で、最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は18日、検察、弁護側双方の意見を聞く弁論を開いた。

最高裁は年内にも判断を示す見通し。

大法廷は判例変更などの場合に開かれており、「意図が必要」としてきた最高裁判例が変更される可能性がある。

一、二審判決によると、山梨県内の無職の男性被告(40)は2015年、13歳未満の少女にわいせつな行為をしてスマートフォンで撮影したとして、強制わいせつ罪で起訴された。

同罪をめぐっては、最高裁が1970年、報復目的で女性を裸にして写真を撮影した事件で「強制わいせつ罪の成立には、性欲を満足させる意図が必要」とし、同罪は成立しないと判断した。

弁護側はこの判例を踏まえ、「知人から金を借りる条件として撮影を要求された。性的意図はない」と無罪を訴えた。

この日の弁論で、弁護側は「性的な意図が不要になれば、医療行為や育児、介護行為も処罰対象になりかねない」と述べ、判例を変更する必要はないと主張した。

一方、検察側は上告を棄却するよう求めた。

16年3月の一審・神戸地裁判決は、性欲を満たす意図がなくても「被害者の性的自由が侵され、被告がそれを認識していれば、罪は成立する。判例は相当でない」として罪の成立を認め、実刑を言い渡した。

同年10月の二審・大阪高裁判決も「判例の判断基準を現時点で維持するのは相当ではない」として、一審判決を支持したため、弁護側は「判例違反だ」として上告した。」




この事件の続報ですね↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/452080515.html

わざわざ大法廷に回付して、弁論を開くのですから、判例が変更されるのは間違いないでしょうね。

1970年の最高裁判決は↓
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=50924

この時ですら3対2の僅差だったようで、学説の反対も強いようです。

加害者に性的意図があろうがなかろうが、被害者の性的自由を侵害することには変わりがないのに、強制わいせつ罪の法定刑が6か月以上10年以下(当時は7年以下)の懲役なのに対して(刑法176条)、強要罪の法定刑は3年以下(当時も同じ)の懲役でしかなく、著しく均衡を欠くのではないか、しかも、性犯罪の厳罰化が叫ばれているこの時代に、ということのようです。

どちらが妥当なのかは、良く分かりませんが、刑法35条は、「法令又は正当な業務による行為は、罰しない。」と定めていますので、医療行為や育児、介護行為などは、それが本来の目的で行われている限りでは、処罰対象にはならないのではないでしょうか。

さて、どうなるのでしょうか。

このブログの筆者のホームページはこちら
posted by 森越 壮史郎 at 12:36| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする