2017年08月31日

振り込め詐欺の救済法が裏目に…「年金・給料出し入れできず」別口座も凍結、生活に支障


以下は、産経ニュース(2017/8/21)からの引用です。

「振り込め詐欺などの犯罪に口座を悪用された人が、被害に遭っていない別の金融機関の口座まで凍結され、日常生活などに支障を来すケースが相次いでいる。犯罪と無関係の口座を一時凍結するのは平成20年に施行された「振り込め詐欺救済法」に基づく措置で、対象になるとほかの金融機関も含めて新たな口座をつくるのが困難になる。被害者支援団体には「口座がないため就職できない」との相談もあるといい、団体側は今年7月、全国銀行協会(全銀協)などに対し、凍結解除に応じるなどの対策を取るよう申し入れた。

「取引で使っている口座が突然止められた。警察に言ってもらちがあかない」

盛岡市の男性会社員(44)は約10年前に車上荒らしに遭い、キャッシュカードを盗まれた。カードの口座が「犯罪に悪用された」として、同じ名義で別に開設していた取引口座も利用できなくなった。凍結対象として金融機関に通知したという関西の警察署に相談したが、解除に応じてもらえないままだ。

弁護士や司法書士でつくる「大阪クレサラ・貧困被害をなくす会」には近年、口座凍結に関する相談が相次いでいる。昨年10月に凍結の運用改善を求める申し入れ書を全銀協、警察庁、金融庁に提出したが、その後も全国から50件以上の相談が集まったため、今年7月に対策を取るよう改めて申し入れた。

振り込め詐欺救済法は犯罪に利用された口座を早期に凍結し、預貯金を事件の被害者に返還する目的で整備された。警察当局は犯罪に使われた口座の名義人をリスト化して金融機関に通知。金融機関が口座を凍結し、預金保険機構がホームページに口座情報を掲載する。リスト掲載者が新たに口座を開設しようとしても金融機関は拒否できる、という仕組みだ。

一方、同会への相談の中には、カードの盗難や紛失で犯罪組織に口座が渡ったことから、「組織の口座」と見なされてしまった例もある。また、対象者が過去にヤミ金を利用した際、業者に脅されたり、「利息をまける」と持ちかけられたりして、通帳などを渡していたケースがあった。同会には、「凍結リスト」に掲載されたことで日常生活に使う口座も含めて止められたため「年金が入ってこない」「給料が引き出せない」といった声が寄せられている。給与振込口座がつくれず、就職できないという相談もあった。

利用者は金融機関に異議申し立てをすることができる。ただ、凍結口座を指定した警察署に出向き、凍結口座以外の複数口座の履歴を示すなどしながら、犯罪とは無関係であることを証明しなければならないため、同会代表幹事の植田勝博弁護士は「労力も費用も法律的な知識も必要で、凍結解除は一般の人にとってハードルの高すぎる手続き」と指摘する。

凍結解除の基準は「各金融機関に任せている」(全銀協)といい、預金保険機構によると、いったん凍結された後に解除された口座は平成24〜28年度で350件。植田弁護士は「被害救済に効果がある法律だが、迅速に口座を止められることが裏目にも出ている。凍結解除の要件を整える必要がある」と訴えている。」




犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律(いわゆる「振り込め詐欺救済法」)に関する金融庁のホームページは↓
http://www.fsa.go.jp/policy/kyuusai/furikome/index.html

私自身の経験ではありませんが、弁護士等のメーリングリスト上では、「通帳を盗まれただけ」「ヤミ金に通帳を取り上げられた」などと言って、被害者の代理人である弁護士に泣きついてくるという話は、以前から良くあります。

約10年前に車上荒らしに遭い、キャッシュカードを盗まれた口座が、犯罪に悪用されたということは、キャッシュカードが見当たらなくなっても、銀行に届出しなかったということですよね。

日常的に利用している口座のキャッシュカードだからこそ、車の中に置いてあったのではないかと思うのが普通だと思いますが、残高が殆どないから、あるいは暗証番号がわからないだろうからと、放置していたということでしょうか。

悪用した側は、どのようにして、暗証番号を知ることができたのでしょうか。

金融庁のホームページにも、いの一番に記載されていますが↑、被害に気付いたら、直ちに金融機関等へ連絡を!

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2017年08月24日

「賃貸借契約で違法条項」 札幌のNPO法人が不動産会社を提訴


以下は、北海道新聞(2017/08/10)からの引用です。

「マンションを借りる人との間に結んだ賃貸借契約の中に、消費者契約法に違反する条項が盛り込まれているとして、NPO法人消費者支援ネット北海道(ホクネット、札幌)は9日、不動産賃貸のキタコー(札幌市中央区)に対し、これらの条項の使用差し止めを求め、札幌地裁に提訴した。

訴状によると、キタコーは賃借人の権利を制限したり、同社に有利な契約解除条項を含んだ賃貸借契約を結んでいたという。

「家賃を3日以上滞納した時は水道などの供給を停止できる」とした条項や、賃借人側に契約違反疑いがある場合、賃借人の承諾なく同社が居室に立ち入ることができる条項があったとしている。

ホクネットによると、2010年に賃借人から通報がありキタコーに改善を申し入れた。

同社は「条項を修正する」と回答したが、16年に別の賃借人から通報があり、契約内容を調べたところ、修正していない契約書を一部で使用していたほか、修正したとする契約にも、なお消費者契約法に違反するとみられる条項があったという。

キタコーは「訴状が届いておらずコメントできない」としている。

ホクネットは悪徳商法などの被害者に代わり、不当行為の差し止めなどを求めることができる適格消費者団体に、道内で唯一認定されている。」




消費者契約法は↓
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H12/H12HO061.html

NPO法人消費者支援ネット北海道(ホクネット、札幌)のホームページは↓ですが、実に様々な活動を行っているのですね。
http://www.e-hocnet.info/index.php#

勿論、札幌の弁護士も、役員に名を連ねています↓
http://www.e-hocnet.info/gaiyo.html

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2017年08月22日

2017年司法試験合格判定にあたり、法曹の質確保のため適正かつ厳正な判定が行われるよう求める会長声明


以下は、札幌弁護士会のホームページ(http://satsuben.or.jp/)からの引用です。

「2017年司法試験合格判定にあたり、法曹の質確保のため適正かつ厳正な判定が行われるよう求める会長声明


2017年の司法試験の最終合格発表が9月12日に行われます。

司法試験の合格者数については、法曹養成制度改革推進会議が、2015年6月30日に、司法試験の合格者数を年間「1500人程度は輩出されるよう、必要な取組を進め」ると決定しています。

しかし、司法試験の受験者数は年々減少しています。昨年、2016年の司法試験の受験者は6899人とその前年から減少していたところ、本年の受験者数はさらに減少して5967人でした。2016年と比較して932人減少しており、1割を超える大幅な落ち込みとなっています。

このように、受験者数が減少している中で、本年も1500人程度は輩出すべきとの方針が維持された場合、司法試験の持つ選抜機能が大きく損なわれ、法曹の質が確保できなくなることが懸念されます。

裁判官、検察官、弁護士は、法曹として司法制度を支えています。司法は国民の権利義務に直接かかわり、人権擁護や社会正義を担っています。したがって、法曹の質の維持、向上は、国民に対する最低限の責務であり、合格者数の確保が優先されるようなことがあってはなりません。

司法試験は、「裁判官、検察官又は弁護士となろうとする者に必要な学識及びその応用能力を有するかどうかを判定する」ことを目的にしています(司法試験法1条)。司法試験委員会に求められているのは、安易に一定数の合格者を輩出することではなく、司法制度を担う法曹に必要な学識、応用能力を適正かつ厳正に判定することです。また、その前提である法曹志望者数の回復は喫緊の課題であり、国が必要な施策をとることも必須です。

上記の決定は、「輩出される法曹の質の確保を考慮せずに達成されるべきものではないことに留意する必要がある」とも指摘しており、法曹の質の維持が前提となっています。当会は、2017年司法試験の合格判定につき、司法の重責を担う法曹として必要な学識と応用能力の有無について、適正かつ厳正な選考・判定が行われることを求めます。

以上

2017(平成29)年8月4日

札幌弁護士会
会長 大川 哲也」




質の低下を歓迎する人も、いるのではないかと思いますが↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/452322090.html

さて、どうなるのでしょうか。

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