2015年11月30日

赤ボールペンで斜線の遺言書は「無効」 最高裁が判断


以下は、朝日新聞デジタル(2015年11月20日)からの引用です。

「故人が赤いボールペンで全面に斜線を引いた遺言書は有効かが争われた訴訟で、最高裁第二小法廷(千葉勝美裁判長)は20日、故人の意思を重く見て無効とする判決を言い渡した。

有効とした一、二審の判決を覆した。

判決によると、広島市で開業医をしていた男性は1986年6月22日付で、自筆で署名押印した遺言書を作成。

自宅兼病院の土地建物や預金など、大半の資産を息子に相続させると書き、封書に入れて金庫に保管していた。

2002年5月に男性が死亡した後に封書が見つかり、「開封しないで知り合いの弁護士に相談するか家裁に提出して公文書としてもらうこと」と付箋(ふせん)が貼ってあった。

だが、封は一度開いた後にのり付けされていたうえ、中に入っていた遺言書には赤いボールペンで文書全体に左上から右下にかけて斜線が引かれていた。

このため、娘が息子を相手取り、遺言書は無効だとする訴訟を起こした。

民法では、自筆による遺言を取り消すには「変更」か「破棄」の必要があり、変更場所に押印するなどの方式も定めている。

一審・広島地裁は遺言書に斜線を引いたのは男性本人だと認めたうえで、「元の文字が判読できる程度であれば遺言は有効」と判断。

二審・広島高裁も「線を引いただけでは破棄には当たらない」とし、無効の確認を求めた男性の娘の請求を退けた。

第二小法廷は、文面全体に斜線を引いたことは「一般的な意味に照らして、遺言全体を無効にする意思の表れ」と判断。

破棄にあたり遺言は無効と結論づけた。」




早速、裁判所のホームページに掲載されていました↓
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=85488

本人が、一旦のり付けした封を開けて、赤いボールペンで遺言書に斜線を引いて、また封をのり付けをして、金庫に入れたのだそうですが、なぜ、そのようなことをしたのでしょうか。

破り捨てると、それがわかってしまうと、何か困る事情が、あったということなのでしょうか。

本人が死亡したのが2002年5月ですから、今回の最高裁判決までに、既に13年以上が経過しています。

更に、今後、遺産分割の調停等に、相当の年月がかかることになります。

泥沼の遺産争族を、企図したのでしょうか。

そうではないのであれば、やはり、公正証書遺言をお勧めします↓
http://morikoshi-law.com/yuigon.html

公正証書遺言も、勿論、変更したり、撤回することはできます。

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2015年11月27日

大沢樹生さん「長男と親子関係なし」認定 東京家裁判決


以下は、朝日新聞デジタル(2015年11月19日)からの引用です。

「解散したアイドルグループ「光GENJI」の元メンバーで俳優の大沢樹生さん(46)が、元妻で俳優の喜多嶋舞さん(43)との結婚中に生まれた長男(18)について、大沢さんとの親子関係がないことの確認を求めた訴訟で、東京家裁(蓮井俊治裁判官)は19日、親子関係がないことを認める判決を言い渡した。

民法は子どもの法的な身分を安定させるため、「結婚後200日を経過して生まれた子は、夫の子と推定する」(嫡出〈ちゃくしゅつ〉推定)と定めている。

201日目以降に生まれた子に、この規定が適用される。

この日の判決は、長男が生まれたのは大沢さんと喜多嶋さんの結婚後ちょうど200日目だったことから、「民法による嫡出推定を受けない」と指摘。

1日の違いで大沢さんの子という推定を受けないと判断した。

さらにDNA鑑定でも「生物学的父親でない」との結果が出ていることから、「長男は大沢さんの子でないと認めるのが相当」と結論づけた。

大沢さんと喜多嶋さんは1996年に結婚。

その後、離婚した。」




この事件の続報ですが↓、結婚前の話だったのですね。
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/427872953.html

結婚前なら、不貞行為ではないので、これ以上の話にはならないのでしょうか。

それとも、「あなたの子供よ」と言われて結婚したのだとすれば、その方が、むしろ酷いという話になるのでしょうか。

ちなみに、裁判所のホームページには掲載されていませんが、東京高等裁判所平成21年12月21日判決は、以下のように判示しており、上告、上告受理申立てがなされたものの、上告棄却、上告受理申立不受理となっているそうです。

「控訴人が相当額の上記養育費を支出したことは事実であり、これをすべて否定することはできないのであるが、そうであるとしても、かかる養育費相当額を目的とする不当利得返還請求は法規範の要請と相容れないというべきものであり、かかる請求を容認することはできない。

すなわち、まず、控訴人がAの養育費を支払ったのは被控訴人との婚姻関係の継続中のことであるところ、法律上控訴人は、妻である被控訴人と嫡出子の推定を受けるAに対し婚姻費用を負担し(民法七六〇条)、上記養育費用もその一部として支払われていたのであるから、これは被控訴人及びAのいずれとの関係でも法律上の原因に基づいて支払われていたものであり、ここに不当利得の観念を入れる余地はなく、上記養育費相当額について不当利得にかかわる損失ないし利得を観念することができない。

また、控訴人の主張に照らしても、上記費用は専らAの養育に投じられたものというべきであり、したがって被控訴人がその利得を得たものでないことは明らかであるから、この点からも被控訴人に控訴人が支払った養育費相当損害に対応する利得を得ていることを観念することはできない。

そして、何よりも、不当利得の法理は、公平の理念に基づき、法律上の原因なく生じた利得者と損失者間の均衡を図ろうというものであるが、それは一方が利得し他方がその結果損失を被っている状態を放置しておくことを正当としない状態、すなわち全法秩序が是認しない違法状態とみてこれを是正しようとするものと解される。このような不当利得における違法状態があるかを本件についてみる。取調済みの全証拠及び弁論の全趣旨によれば、控訴人とAの関係は、少なくとも同人が実子ではないことが発覚するほぼ成人に達する年齢までは父と息子として良好な親子関係が形成されてきており、その間控訴人は、実子という点を措いてみても、Aを一人の人間として育て上げたのであり、その過程では経済的費用の負担やその他親としての様々な悩みや苦労を抱えながらも、これらのいわば対価として、Aが誕生し乳幼児期、児童期、少年から大人への入り口へと育っていく過程に子を愛しみ監護し養育する者として関わりながら、その成長の日々に金銭には代えられない無上の喜びや感動をAから与えられたことは否定できるものではあるまい。また、養育を受けたことにつきAには何らの責任はない。このように見てみると、控訴人がAに養育費を投じた結果に是正をしなければ法規範の許容しない違法な不均衡状態があるなどと解することはできない。

むろん、自らの不貞行為によりもうけた他人の子をそうとは知らせないままいわば騙して控訴人にわが子として育てさせた被控訴人の責任は軽くはないが、これにより控訴人に与えた精神的、財産的損害の回復を図る民事法上の法理としては不法行為法理が用意されているのであり、これにより責任を取らせるべきものである。」

婚姻期間中で嫡出推定を受けるこの事案と、ギリギリですが嫡出推定を受けない本件とでは、結論に違いはあるのでしょうか。

さて、どうなるのでしょうか。

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2015年11月26日

考査委員に誓約 司法試験漏洩受け


以下は、朝日新聞デジタル(2015年11月19日)からの引用です。

「明治大学法科大学院の元教授による教え子への司法試験問題漏洩(ろうえい)事件を受け、法務省の司法試験委員会は18日、来年の試験問題をつくる考査委員に対し、試験を控えた学生を指導しないよう誓約させることを決めた。

自覚を促すために署名を求める。

この日、同委員会が決めた考査委員の「順守事項」では、「任命から試験が終わるまで出題の論点や題材を示唆する行為をしない」「受験を控えた人に課外の授業を行わない」など7項目を設定。

これらをすべて守ると誓ったうえで、署名した文書の提出を求めるという。」




刑事罰が科されることを、知らない委員はいないと思いますが、刑事罰ですら、抑止力にならなかったのに、誓約書を書かせて、何の意味があるのでしょうか↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/427752045.html

単なるアリバイ作りとしか思えないのは、私だけでしょうか。

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