2017年10月20日

アディーレ法律事務所、契約解除手続きをネットで公表 問い合わせ殺到、混乱収まらず


以下は、産経ニュース(2017.10.19)からの引用です。

「事実と異なる宣伝を繰り返したとして、過払い金返還訴訟を多く手掛ける弁護士法人「アディーレ法律事務所」が東京弁護士会から業務停止2カ月の懲戒処分を受けた問題で、アディーレは19日、現在進めている顧客との契約解除の手続きと今後の対応を説明する文書をインターネットに公開した。

同会やアディーレに問い合わせが殺到したことに対する措置。

業務停止期間中はサイトを閉鎖しなければならない上、契約解除を事務所側から電話通知することもできないが、混乱が続いていることから同会が文書の公開を許可した。

アディーレはウェブサイト上で、約1カ月間ごとの期間を限定して過払い金返還請求の着手金を無料または割引にするなどとするキャンペーンを繰り返していたが、実際には5年近くサービスを続けていた。

消費者庁は平成28年2月、景品表示法違反(有利誤認)に当たるとして措置命令を出し、同会が今月11日付で懲戒処分とした。」




公開された文書は↓
https://www.adire.jp/

「ご依頼者様には、順次、事件の内容および進捗状況に応じて、当事務所(契約書上に記入のある共同受任の個人受任弁護士、司法書士を含む)との委任契約解除のための書面を送付している状況です。」とのことですので、一旦、全件の委任契約を解除しているようですね。

そして、委任関係が終了した後は、@ご自身で対応いただくか、Aお客様が新たに他の弁護士に委任いただくか、B弊所所属弁護士に、個人として委任いただくかを選択して下さいとのことです。

札幌弁護士会でも、電話対応担当弁護士を募集したり、各種相談枠を増やすための法律相談担当弁護士を募集したりと、てんやわんやです。

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2017年10月16日

アディーレ法律事務所に業務停止2カ月の懲戒処分


以下は、朝日新聞デジタル(2017年10月11日)からの引用です。

「東京弁護士会は11日、「アディーレ法律事務所」(本店・東京)がホームページで、実際には着手金を継続して値引きしていたのに期間限定とうたっていたのは景品表示法違反(有利誤認表示)にあたるなどとして、同事務所を業務停止2カ月、元代表社員の石丸幸人弁護士を同3カ月の懲戒処分にしたと発表した。

同事務所は180人以上の弁護士が所属しているが、11日から本店と全国85の支店で法人としての業務ができなくなった。

同事務所は「依頼者の皆さまに多大な迷惑をかけ、深くおわびする。業務停止処分を受けたことは厳粛に受け止める」とのコメントを発表。

事実に争いはないが「業務停止処分を受けることは、行為と処分の均衡を欠く」として、日本弁護士連合会に審査請求と効力停止を申し立てる方針。

弁護士会によると、同事務所は石丸弁護士の指示を受けて2010年10月〜15年8月、自社サイトに「約1カ月ごとの期間限定」として、過払い金返還請求の着手金を無料または値引きする▽契約から90日以内に契約解除をした場合、着手金全額を返還する――などとする広告を載せたが、実際にはキャンペーンを継続して行っていた。

この問題を巡っては、消費者庁が16年2月に同事務所に措置命令を出している。

東京弁護士会は平日の午前9時〜午後5時に同事務所の依頼者から相談を受ける臨時電話相談窓口(03・6257・1007)を設置した。

東京弁護士会の渕上玲子会長は「消費者の自主的かつ合理的な選択を阻害する恐れのある極めて悪質な行為。長期間にわたって多数回、継続されている組織的な非行と言わざるをえない」との談話を出した。」




この事件の続報ですね↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/449094088.html

東京弁護士会の会長談話は↓
https://www.toben.or.jp/message/seimei/post-481.html

公表文は↓
https://www.toben.or.jp/message/pdf/171011adire.pdf

業務停止とはちょっと驚きましたが、聞いた話によると、東京弁護士会は、消費者庁が措置命令を出すまで、何もしないで放置しておいて、それでいきなり今回の業務停止処分、ということではないようです。

業務停止処分を受けたのは、法人としてのアディーレ法律事務所と、元代表の石丸弁護士だけなので、アディーレ法律事務所に所属する他の弁護士個人と委任契約をしていれば、個人としての弁護士が、引き続き業務を行うことはできるのではないでしょうか。

勿論、顧客の方から、契約を解除するということは、あり得る話ですが。

民法561条1項は、 「委任は、各当事者がいつでもその解除をすることができる。」と定めており、同条2項は、「当事者の一方が相手方に不利な時期に委任の解除をしたときは、その当事者の一方は、相手方の損害を賠償しなければならない。ただし、やむを得ない事由があったときは、この限りでない。」と定めています。

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2017年10月12日

東京地検、大麻所持「量刑重すぎた」 異例の控訴で減刑


以下は、朝日新聞デジタル(2017年10月6日)からの引用です。

「東京地裁が3月に大麻を所持した罪で懲役1年6カ月執行猶予3年の判決を出した男性について、東京地検が「同種事件に比べ、量刑が重すぎた」とする異例の理由で控訴していたことが5日、関係者の話でわかった。

東京高裁は6月に一審判決を破棄し、懲役6カ月執行猶予3年に減刑する判決を出し、確定した。

検察関係者によると、男性は東京都大田区の路上で、大麻2・4グラムを所持していたとして、大麻取締法違反の罪で起訴された。

初犯だったが、地検は公判で懲役1年6カ月を求刑し、地裁が懲役1年6カ月執行猶予3年の判決を出した。

判決後、地検内部の会議で量刑の重さが問題になり、同種事件の量刑傾向を調べて控訴を決めたという。

大麻の違法所持は法定の最高刑が5年だが、検察幹部は「同種事件だと求刑は懲役6〜10カ月が一つの基準になる」と話した。

東京地検の山上秀明次席検事は「量刑が不当だったため控訴を申し立て、是正されたものと承知している」とコメントした。

元東京高裁判事の門野博弁護士は「執行猶予が付き、裁判官も弁護士も検察官の求刑通りで構わないと思い、量刑への感度が鈍ったのではないか」と指摘。

「求刑した検察官だけでなく、それに気付かなかった裁判官、弁護士も問題で、一つ一つの事件に真摯(しんし)に向き合うべきだ」と話した。」




大麻の量にもよると思いますが、初犯で、微量の所持であれば、起訴猶予になる可能性もありますので、1年6月は確かに重いですね。

ただ、検察官の求刑意見は、公判の最後の段階で初めて出てくるものなので、弁護人としては事前にチェックすることができません。

本件のように、執行猶予が相当だろうと思われる事件では、検察官の求刑意見の直後にしなければならず、事前に用意している弁護人の弁論は、「今回に限り寛大な執行猶予付きの判決をお願いします。」というのが、普通ではないでしょうか。

ですので、弁護人を余り責めることはできないと思います。

求刑意見を述べるのは検察官ですが、最終的に判断するのは裁判官、検察官の求刑意見に拘束される訳ではありません。

ところで、検察庁には決裁制度があって、起訴するのか不起訴にするのか、起訴するのであれば起訴状の内容、そして求刑に至るまで、複数の上司の決裁を仰いでいるものだと思っていましたが、求刑については、必ずしもそうではないのですかね。

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