2017年12月12日

再発から起算、初判断=B型肝炎、国に全額賠償命令−福岡地裁


以下は、時事ドットコム(2017/12/11)からの引用です。

「集団予防接種の注射器使い回しでB型肝炎ウイルスに感染した患者2人が国に損害賠償を求めた訴訟の判決が11日、福岡地裁であった。

片山昭人裁判長(足立正佳裁判長代読)は、賠償請求権が20年で消滅する民法の「除斥期間」の起算点について、慢性肝炎の再発時とする初判断を示し、2人に請求通り1250万円ずつを支払うよう国に命じた。

B型肝炎患者に対する国の救済制度では、病状に応じて給付金が支払われる。

慢性肝炎の場合は1250万円だが、20年の除斥期間が過ぎると150万〜300万円に減額されるため、判決は今後の患者救済に影響を与える可能性がある。

訴えていたのは福岡県の患者2人。

判決によると、50代男性は1987年、60代男性は91年に慢性肝炎を発症した。

いったん病状が落ち着いたが、それぞれ2008年と04年に再発し、08年と12年に提訴した。

患者側は再発時を除斥期間の起算点として救済を求めたが、国側は最初の発症時から除斥期間が適用され、請求権がなくなったと主張していた。

片山裁判長は、慢性肝炎の特質や病状の進行を踏まえれば、発症の時点で患者が再発時の損害を請求するのは不可能だったと判断した。

その上で、再発時に「質的に異なる新たな損害を被った」と捉え、再発時を除斥期間の起算点とした。

患者側弁護団によると、全国のB型肝炎訴訟のうち、除斥期間をめぐって国と争っている慢性肝炎患者は約250人おり、うち約80人は今回の患者と同様に慢性肝炎が再発したケースという。

B型肝炎訴訟

幼少期の集団予防接種で注射器を使い回しされ、B型肝炎ウイルスに感染した患者らが国に損害賠償を求めた訴訟。

最高裁が2006年に国の責任を認めた。

国は11年に謝罪し、患者側と基本合意を締結。

病状に応じて国が和解金を支払うことを定めた特別措置法が12年に施行された。

1948〜88年の予防接種で感染した人と母子感染した子が対象で、最大40万人以上と推計されている。厚生労働省によると、これまでに裁判を経て約3万1400人と和解した。」




無事、全面勝訴でしたね。

我々弁護団以外に依頼をして、国の提示を鵜呑みにして、低額の和解をしてしまった方がいなければ良いのですが。

この判決を受けて、今度の土日、16日と17日には、電話相談会も開催します(TEL 011-231-1941)。

B型肝炎訴訟に関するお問い合わせは、こちら↓までお願いします。

〒064-0801
札幌市中央区南1条西12丁目4 酒井ビル3F
全国B型肝炎訴訟北海道弁護団事務局
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FAX 011-231-1942
http://www.b-kan-sosho.jp/

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2017年12月11日

請求の起点「発症」か「再発」か B型肝炎訴訟、11日福岡地裁判決 救済拡大道内も期待


以下は、北海道新聞(2017/12/10)からの引用です。

集団予防接種が原因でウイルス感染したとして原告患者らが国の責任を問うB型肝炎訴訟で、損害賠償の請求権を制限する民法の規定(除斥期間)が患者救済の壁となっている。

最初の発症時を起点に、20年を超すと消滅するが、これに伴い、B型肝炎救済法では国が患者に支払う給付金が大幅に減額される。

20年以上前に発症し、一時治まった後に再発した男性患者2人が国を訴えた福岡訴訟は11日、福岡地裁(片山昭人裁判長)が判決で初めて司法判断を示す。

原告患者らの救済範囲が広がるのか、道内関係者も注目する。

救済法はB型肝炎に伴う慢性肝炎や肝硬変、肝がんなど病態に応じて給付金の支給額を設定する。

福岡訴訟の福岡市の原告男性(59)は1987年に29歳で慢性肝炎を発症。

数年後に沈静化したが、2008年に49歳で再発した。

給付金は国を訴え、和解すると受けられる。

慢性肝炎では、提訴が発症後20年以内なら一律1250万円だが、20年を超すと150万円か300万円に減る。

男性の提訴は08年で発症後21年が経過。

「1年の差で、これほど開くのは納得できない」として、再発時を起点にすべきだとする。

沈静化した肝炎の再発率は10〜20%とされ、原告側は「いつ再発するか分からない。発症時を起点にしたため再発時や提訴時に賠償請求権が消滅しているのはおかしい」と主張。

国側は「発症も再発も慢性肝炎の一連の症状。発症時を起点とすべきだ」と反論する。

原告側弁護団長の小宮和彦弁護士(福岡)は「長期間、苦しんだ人ほど不利益を被るような差をつけるのは不合理だ」と指摘する。

男性は病で結婚をためらった。

再発時はショックでうつ病になり、休職に追い込まれた。

「感染がなければ人生が変わっていたかもしれない。せめて他の患者と平等にして」と訴える。

国は、B型肝炎ウイルスの感染者数を40万人超と推計。

福岡訴訟の判決は全国で100人以上の原告患者らに影響するとみられ、道内でも原告約20人が注目。

B型肝炎患者に救済の道を開いた北海道訴訟団と全国弁護団で事務局長を務める奥泉尚洋(たかひろ)弁護士(札幌)は「再発時を起点に損害賠償請求権を認める司法判断が出れば、救済の枠組みを広げられる」と期待する。

<ことば>B型肝炎訴訟

集団予防接種で注射器を使い回してウイルスに感染したとして、感染者らが国に損害賠償を求めた訴訟。

1989年に道内の5人が札幌地裁へ提訴し、2006年に最高裁が国の責任を認めた。

厚生労働省が全面救済を拒否し、08年に感染者らが全国で一斉に提訴。

全国原告団と国は11年、札幌地裁の和解案に沿って国が一律に給付金を支払う基本合意を結び、給付金の枠組みを定めたB型肝炎救済法が成立した。

発症から20年を超す患者は、11年合意で慢性肝炎のみだったが、15年に肝がんと肝硬変に拡大された。」




いよいよ午後から判決言渡しですが、どちらに転んでも、最高裁まで行くことになるのでしょうから、解決までには、まだまだ年月がかかります。

しかも、病態の変化は人によって様々なので、本件に関する判断が、一律に適用されるとは限りません。

発症から20年を経過していなければ、除斥の問題で苦しむことはありません。

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2017年12月07日

NHK受信料制度「合憲」 最高裁が初判断 テレビ設置以降の受信料支払い命じる


以下は、産経ニュース(2017.12.6)からの引用です。

「テレビがあるのに受信契約を拒んだ男性に、NHKが受信料を請求できるかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は6日、「放送法はNHKとの契約を強制する規定」とし、「受信料制度は合憲」との初判断を示した。

大法廷は男性側の上告を棄却。

男性にテレビ設置以降の全期間の受信料支払いを命じた1、2審判決が確定した。

放送法64条1項は「受信設備を設置した者は、NHKと受信についての契約をしなければならない」と規定している。

男性は平成18年3月にテレビを設置。

NHKが23年9月に申込書を送ったが契約を結ばなかったため、NHKが契約締結や受信料の支払いを求める訴えを起こしていた。

放送法の規定の合憲性が最大の争点で、男性側は放送法の規定は「契約締結への努力義務を定めたにすぎない」とし、契約義務を規定しているとすれば「契約の自由」を保障する憲法に違反すると主張していた。

NHK側は、不偏不党の立場から多角的視点で放送を行う公共放送としての役割などを踏まえれば「受信料制度が憲法に違反しないことは明らか」と反論。

法相からも「合憲」との意見書が提出されていた。

(1)契約を拒む人との受信契約はどの時点で成立するか(2)受信料をいつまで遡って支払う義務があるか−も争点となっていた。

1、2審は、NHKが申込書を送っただけでは契約は成立しないが、NHKが未契約者を相手に訴訟を起こし、勝訴が確定した時点で契約が成立すると判断。

男性に、テレビ設置時まで遡って受信料を支払うよう命じた。」




この事件の続報ですね↓
http://morikoshisoshiro.seesaa.net/article/443630251.html

早速、裁判所のホームページに掲載されています↓
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=87281

「受信契約に基づき発生する受信設備の設置の月以降の分の受信料債権の消滅時効は、受信契約成立時から進行する」けれども、「判決の確定によって受信契約が成立する」ので、「受信契約を締結していない者については、受信料債権が時効消滅する余地がないということになる」のですが、「やむを得ない」のだそうです。

勿論、立証の問題はありますが、理論的には、何十年も前からテレビを設置していれば、その期間の全ての受信料をも、支払わなければならないことになります。

最高裁判決ですので、もう覆すことはできません。

お気を付けください。

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